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2002年04月28日

左手ジョニー

稀にだが、私は自分の手と会話をする事がある。
「最近調子どうよ?」
突然話し掛けるのは左手のジョニー。
私が21の誕生日を迎えた頃からだから、今年でまる10年目になる。


「なんかものすごく罪悪感、感じちゃうんですけど・・・」

釣ってきた魚を三枚におろそうと、左手にもった包丁が魚を切りつけんとしたその時
彼はこぼした。
最初は信じられなかったのだけれど、左手が話している事を知った。

ジョニー曰く、右手には負けられないのだそうだ。
キーボードをたたく時、彼は必ず右手より早く打つ。
大学のころの卒業論文作成においてそのちぐはぐなタイピングのおかげで大変苦労した事を思い出す。

ある日握力を測定した時の事。
ジョニーは右手に負けた。
右手23の左手21。
たった2差のことだったが、ジョニーはとても傷ついたらしく
それからというもの、私の左手はいつもグーとパーを繰り返すようになってしまった。
握力を鍛えているのだろう。

「なにかのまじないか?」
「いや・・・別に・・・」
「なぜ、左手をぐーぱーしているのだ?」

はたから見るとまるでマヌケの人のように
私はいつも左手を握ったり開いたりしている。
ジョニーよ。私は右手より君のほうが好きだ。
お願いだから
やめてくれ。

投稿者 hospital : 2002年04月28日 13:07