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2003年02月15日

人をむかつかせる才能

 みなさんが日常会話をしている時、その相手にこれといった問題もないのに、「こいつ、なんかむかつく」と、感じることがあろうかと思う。生まれついての才能と呼ぶべきか、きっと悪気は無いのだが、ただ普通に会話をしているだけなのに相手をむかつかせてしまう人種というのがいるものだ。

 というわけで、今回はこの『話すだけで人をむかつかせる才能』を、あらゆる角度から分析し、相手をむかつかせる方法を実際に例示したいと思う。読者諸賢においては、これが友人をなくすきっかけになれば幸甚である。


その1.まず、この種の人間に共通する点は「むかつく相槌」だ。そいつの相槌は言いようも無くむかつくのである。従来「相槌」とは「あなたの話を興味深く聞いていますよ」という意思表示として「ふむ。ふむ。」のような言葉を会話の中途にはさむのだが、例えばこの「ふむ。ふむ。」を「ぽむ。ぽむ。」に代えてみる。これは、むかつく。相手が真剣に語っている最中、こちらも真顔で、「ぽむ。ぽむ。わかるわかる。ぽむ」と答えるのだ。あなたがこのような「むかつく相槌」を効果的にはさむことができれば、相手に「こいつおちょくってんのか?」と思わせることができるだろう。さらには、「だろ?」「そうだよね?」「思わない?」などと相手から同意を求められた場合には、とぼけた顔をして「へ?」と聞き返すのがベターだ。聞いていなかったことを主張するためである。上級テクニックとしては、「へ?」と聞き返す代わりに「へぽ?」と、すっとんきょうな声をあげる、などがある。

その2.また、「話の腰を折る」という、古くから愛用されてきた方法も見逃してはならない。相手が喋っている最中に「それでさあ」とまったく別の話題をはじめるのだ。これは大抵の場合、かなりむかつくとされている。「それでさあ」の代わりに、「てゆーかさ」「そんでさ」「ほいでよー」なども同様の効果を期待できるだろう。

「ブッシュ大統領の強硬路線、俺は賛成できないな。お前は?」
「ほいでよー、俺の髪型、超いけてっかなあ?」

のように、自分の話(できるだけくだらないこと)にすりかえるのだ。その際、「まー、俺って自由人っすからねー、はははははー」と付け足しておけば相手の堪忍袋の緒が早期に切れることが想像に難くない。

その3.「目線」についてであるが、相手をむかつかせようとする場合、話の最中相手の目を見ていてはならない。必ず適当な空間に目線を泳がせておくことが肝要だ。目線の対象としては、相手の背後にある「壁」、「ポスター」、「分度器(あれば)」、「クレ55(あれば)」など、できるだけくだらないものにしておくことに留意すべきである。相手が女性の場合なら、胸を凝視するという方法も確実だ。「こいつは話を全然聞いてないな」と相手に思わせたらこっちのものである。さらに、「10秒に一度は腕時計を見る」なども抑えておきたいポイントの一つとしてあげておこう。

その4.話を聞いている時の仕種だが、じっとしているのは得策ではない。ふらふらと落ち着き無く何かをしていよう。「鼻毛を抜きながら話を聞く」などは好例と言ってよい。「鼻をほじりながら話を聞く」というのも常套手段として確立してきてはいるが、この場合、人差し指についた鼻くそを確認することを怠らないようにしたい。その時、ニヤーッ、と薄ら笑いを浮かべられたら、あなたは上級者だ。

その5.最終手段としては、相手が話をしている最中に「ちょっと待って!」と一旦会話を打ち切ってから、おもむろに耳栓を装着する、というのがある。耳栓をきちんと耳に押し込んでから、「続きをどうぞ」と相手に話の先を促すのだ。きっと相手はぎょっとして言葉が出ないだろう。数秒間の沈黙の後、耳栓を外し「え?なんか言った?」とすっとんきょうな顔をして尋ねるなどすれば、目の前にいる人はもうすでにあなたの友達ではなくなっていることが予想される。


 以上、5点。かいつまんでではあるが紹介してみた。あなたの周りにいる「人をむかつかせる天才」は、これらの行動を自然にやってしまう。今後もこの研究を進めていくつもりだが、研究のためにこういった人種と会話をしなくてはならないのは大変な苦痛を伴う作業だ。この研究の参考になるような人が身の回りにいたら、一度注意深く「どうしてむかつくのか?」を観察してみることをお勧めする。また、何か気づいた点があれば、今後の参考のためにご報告願いたい。

投稿者 hospital : 2003年02月15日 08:17