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2003年10月16日

最後のディスクレビュー13

親知らず抜けたかも。
朝。目玉焼きを食べていたら奥歯が抜けて味噌汁の中に落ちた。
拾い上げてみると大きな歯で、人差し指を口の中に突っ込んでみると親知らずの辺りにすっぽり穴があいていた。

まあいいけど。

ケンジが出て行った。
出て行くも何ももともと1週間に1回、いいえ、1ヶ月に1回しか帰って来ない人だったし
メールも10回に1回、いいえ、実質30回に1回しか返さない人だったから
あまり生活は変わらない。でも机の上に書置きがあった。

『生きるってなんだろう。俺ちょっと考えてくるわ。
 ごめんな。心配しないでくれ。
                     ケンジ』

そしてその手紙の一番上に『亜紀子へ』と書いてあった。

ケンジ。あなたが生きる理由とか言い出してどうするの?
パチンコで勝てば元気。負ければ凹む。それがアナタの最低だけど一番いい所だと思うよ。

それに

亜紀子って誰?


まあいいわ。そろそろディスクレビューに入るわね。


まず最初はフガジの「インオンザキルテイカー」
ちびまる子ちゃんに出てくるのはハマジ。
アタシの中でハマジがあの貧乏で鼻タレの少年のことだったかどうか今ではもう定かではない。
色んなことを忘れてしまった。
永沢君や名前忘れちゃったけど胃腸の弱いシシトウみたいな顔をした男の子の顔も浮かんでくる。
そしてマルちゃんとタマちゃん。
ケンジがあの漫画に出ていたらどんな役で出ていただろう。
きっと漫画の中でもパチンコばかりやってたと思う。

お次はギャングオブフォーの「エンターテイメント」
話変わるけど結局チャーリーズエンジェルⅡを見ていない。
見た人みんなが『キャメロンが老けた』と言っていた。

キャメロンが老けた。

キャメロンが老けたって一体どういうことだろう。
もちろんキャメロンが老けたってことだと思うけど
なんだか『キャメロンが老けた』を『親知らずが抜けた』とか『メロンが安かった』とかと並べて考えてみると

涙が止まらなくなる。


最後はピクシーズの『サーファーローザ』
再結成話が本格的に浮上しているピクシーズ。
ピクシーズにロックと愛を教わったアタシ的には嬉しい半分、不安もある。
どんなアルバムができてもアタシはそれをどんな顔をして聴いたらいいのかわからない。
でも落ちついて考えてみると

そうでもないわ。

ヘッドホーン装着して聴くだけよ。


気づいた人もいるかもしれないけど今回は『嘘をつかない人達』に注目してみました。
世の中にはきっと色んな嘘があって良い嘘も悪い嘘もあるんだと思う。
それと同じくらい『自分に嘘をつかない』という言葉にも色んな意味があるんだと思う。
フガジのアルバムを開けてCDを取り出すとその下に

『I will not lie. I will not lie. I will not lie・・・』

と書いてある。
何が正直なのか嘘なのかもアタシにはわからない。
だけど彼らの歌声は丁寧に丁寧に不幸な人の心を救い上げ
丁寧に丁寧に幸せな人の心を不安にさせる。


ふと玄関の方で音がしてアタシは振り返った。
ケンジかもしれない。アタシはネマキのまま玄関のドアを開けマンションの廊下に出て
8階の手すりから身を乗り出して外を見渡した。
でもケンジはいない。猫か何かがドアに当たった音だったのかもしれない。
アタシはため息をついて部屋に戻った。
ふと寝室の電気をつけると一人の男がタンスの中をゴソゴソとあさっていた。

ケンジだった。

ケンジは『いやぁ。またスッちゃってさぁ』と言って
恥ずかしそうに3万円をポケットの中にねじ込んだ。


そんなアタシの最後のディスクレビュー。

負けん気八太郎の 『オラの負けん気』

もちろんそんな歌もないし、そんな歌手もいないけど
新入社員の後輩のハミ出たやる気に頭に来たらさりげなく彼にこの歌を勧めてみて。
反省するか、更に手に負えなくなるかどっちかね。

そんな感じかな。

それじゃあまたね。

投稿者 hospital : 2003年10月16日 11:11