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2004年12月03日

姪ドラマ再び

今年の冬休みは日本に帰る。
目的は、今年2月に生まれた姪に会うことだ。
考えただけで胸が躍る。初めての対面だ。
いまからすこし緊張している。
俺は人見知りする性格なのでうまく姪と仲良くなれるか心配だ。
どんなふうに挨拶したらよいのだろう。クールにいこうか、気さくにいこうか。
どんな服を着ていたらいいだろうか。ここはビシッとスーツだろうか、それともアロハなんかでくだけたかんじをだすのがいいだろうか。
この先長いつきあいになる間柄だ、第一印象が大事だと思う。
優しくてかっこよくてユーモアがあって、でもどこかミステリアスなオジさんというイメージを是が非でも植えつけたい。
まず、俺には海外在住という武器がある。漫画の中じゃ、素敵なオジさんはいつだって海外在住だ。それでもって、多くの場合、サングラスをしてヒゲをはやしていたりする。更に言えば、パイプを口に咥えて、船長帽子を被っているはずだ。
それでいこうと思う。
それから、お土産が必要だ。女の子だから、やはりかわいらしいものがいいと思う。
靴がいいだろうか。それとも洋服がいいだろうか。アクセサリーなんてどうだろうか。
いや、ここは、記念に長く残るものがいい。オルゴールなんてどうだろう。品のいい、洒落たやつ。とても美しいメロディが流れるやつ。

「オジさま、はじめまして」
「やあ、君が僕の姪かね。なるほど、僕に似て利発そうだ」
「まあ、オジさまったら」
「これ、お土産だよ」
「まあ、ステキ!オジさま、大好き!」
「はっはっはっは」
「ねえ、オジさま、庭でテニスでもしましょうよ。あたしとっても強いのよ」
「むむむ。そりゃあ、まいったな。オジさんだけに、オジ気づいちゃうな」
「きゃー。オジさま、そのダジャレさいこーっ!おもしろーい!」
「はっはっはっは」
「あははははは」

こうして俺たちは親睦を深め、大の仲良しとなるだろう。
毎晩、姪は俺のベッドにもぐりこみ、何か話をきかせてくれとせがむだろう。
俺は長い海外生活で体験したとっておきの話をきかせるだろう。
ジャングルで人食いワニと戦ったときのこと、未開地での原住民たちとの交流、無人島でのサバイバル、とある小国のお姫様との悲しい恋...etc...

やがて俺が日本を発つ日がやってくる。
空港で涙ぐむ姪。
「オジさま、次はいつ日本に帰ってくるの?」
「さあ、わからないな」
「あんまり長く帰国しないと、あたし、オジさまのこと忘れちゃうんだから」
「おやおや、キコク喪失ってやつかい」
「んもうっ!オジさまったら」
笑った顔で泣きじゃくる姪。
「はっはっは。なあに、またすぐ会えるさ。じゃあね、よい子にしてるんだよ」
そう言って姪の頭を撫で、颯爽と搭乗手続き向かう俺。
「オジさまー、カムバーック」

家に帰り、自室にて、俺との思い出に浸りながら、オルゴールを開ける姪。
メロディが流れ出す。しばらくその音色に耳を傾けた後、姪は気がつく。
あら、中に何か入っているわ。何かしら。
なんとそこにはアメリカ行きの航空券が。
まあ、オジさまったら。おかあさまー。ドタドタドタ。姪はキッチンの母親のところへ。
オルゴールから流れ続けるメロディ。やがてそれはバンド演奏に変わり、歌がはいる。その曲は、ビートルズでハロー、グッバイ。ここでエンディングロール。
監督・脚本・主演・俺。姪役は一般公募で。とりあえず日本編おわり。
アメリカ編へつづく…わけねーじゃん!

yujing

投稿者 hospital : 2004年12月03日 07:09