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2005年07月06日

筋肉への想いは海を越えて

HOSPITALは度々こういうことが起きる。
それぞれ遠く離れた土地に暮らしているというのに、
今までいろいろなシンクロニシティを俺たちは経験してきた。
同じ時期に風邪をひいてみたり、
同じ時期にのっぴきならない状況に陥ってみたり、
同じ時期に漠然とした不安に襲われてみたり、
程度の差こそあれ、よくそういうことがある。

そして今回は、筋肉。

俺もそのことばかり考えていた。
筋肉に夢中。
男なら誰でもそんな時期があるのかもしれない。
女は愛嬌、男はマッスルとはよくいったものだ。
ポリティカルコレクトな視点でいえば、それは間違いかもしれない。
男にも愛嬌は必要だし、女性のマッスルも素敵さ。
でもやっぱり、男はマッスル。
なぜ?といわれても困る。
根拠なんかありゃしねえ。論理的説明なんてくそくらえ。
腕立ての後に残る、上腕筋と胸筋の心地よい痛みにこそ、
その答えは存在するし、それが言葉にできないものであることを、
ただ静かにゆっくりと変化する胸板の膨らみに気がついたとき、
俺たちは知るだろう。

いまHOSPITALの総三島由紀夫化が始まっている。
今度みなで集まるときは、それぞれ全裸で、
お互いの肉体美を肴にプロテイン入りの焼酎を飲みかわすことになると思う。

ところで、しばらくグリーンに書いていない間に、
いろいろ愉快なことが俺の身に起こった。
だからって、いちいち書くのはめんどくさい。
それを逐一報告する義務などありゃしない。
見知らぬやつに、俺のスタイリッシュすぎるプライベエトを公表してしまうほど、
俺はきさくな男じゃない。
とかいって、じゃあなんなんだ、このページは。
今まで散々書いといて、どういう了見だ、
俺。
てめえでつくっといて、どういうことだ、
俺。
…。
いけない。
考えすぎるのは俺の悪い癖だ。

実は、前回音楽ナンチャラを書かされたことが、
いまだ悔しくてたまらない。
いや、書かかされたというより、
馬鹿正直に書いた自分に腹が立っているのかもしれない。
いつも考えすぎてしまう俺の悪い癖のせいだ。

書きたくねーと思う。タケヤマめ、と恨む。

だんまりを決め込もうかと思う。

みんな書いてると知る。

書かないと逃げたと思われる。と思いこむ。

だったら、書いてやろうじゃないの。と思う。

だけど、おちゃらけはかっこ悪いじゃん。と思う。

むしろ、本気が男前。

書く。

自己嫌悪。

そういうことだ。

中途半端はゆるせねえ。おちゃらけ、道化は気にくわねえ。
そんな俺はカラオケで座ったまま歌うやつが許せない。
立って、舞台の中央に陣取って、堂々と歌う人が俺は好きだ。
振り付けがあったら最高だ。下手糞でもいいから、モノマネなんてしてくれたら感涙ものだ。
そんな歌の間に、曲選びをしているやつがいたら、俺が頭を小突いてやる。
それから、恥ずかしいがゆえに、アニメソングやギャグものでお茶を濁そうとするやつも許せない。
たっぷり感情をこめてくさ~い歌をうたうべきだ。
普段口にできない言葉を口にできることが、カラオケの醍醐味じゃないだろうか。
俺はカラオケなんて好きじゃないけど、本当にそう思う。
俺はカラオケなんて好きじゃないけど、歌えといわれれば、全力で歌う。
みんなの笑顔がみたいから、俺は歌う。
俺はそういう男だ。

そんなわけで、歌います。
KANで「愛は勝つ」。

し~んぱ~い、な~いからね~♪
き~み~の~、お~もいが~♪

ワー。いいぞ、ユージン。
(場内大盛り上がり)

歌い終わる。
(なりやまぬ拍手)

どもども、といいながら部屋を出る。
そのまま店の外へ。
タバコを咥えて火をつける。
咥えタバコでポッケに手をつっこんで、
夜の街をうつむき加減に歩き出す。
そのまま行きつけのバーへ。
「ママ、ワイルドターキー、ダブルで、ストレート」
「あら、どうしたの、ユージンちゃん。うかない顔しちゃって」
「なんでもないよ。ちょっと疲れてんのさ」
「ふーん」
「ねえ、ママ、自分の大切なものを失ってまで、人を喜ばせることに価値はあるのかな」
「なによ、いきなり」
「誰かの幸せのために、自分が不幸になるだなんて、なんだか馬鹿みたいに思えてさ」
「そうねえ。難しい問題ね。でもね、ユージンちゃん」
「うん」
「その人は自分を不幸に思う必要なんか全然ないのよ」
「なぜ」
「だって、人を幸せにすることで、人から愛されることができるんですもの」
目の前にワイルドターキーがはいったグラスが置かれる。
俺、グラスにゆがんで映る自分の顔を黙って眺める。
「いいこと、ユージンちゃん。自分を裏切らないで生きるなんてうそぶいていいのは、よっぽど偉い聖人か世捨て人だけよ」
黒木瞳似のママが俺の目をみていう。「そして、」
「自分は裏切ってもいいから、みんなを裏切らない、それって人気者の宿命なのよ」
俺、ワイルドターキーを一気に飲み干す。
空っぽになったグラスをカウンターに置くと、カタンと乾いた音がたつ。
「ママ、お勘定。俺もう行くよ。俺を待ってる人たちがいるんだ」
「あら、そう。いってらっしゃい、スーパースターさん」
「はは、よしてよ」

再び、カラオケ会場。
みんなの輪の中で、大事マンブラザーズバンドの「それが大事」を熱唱する俺がいる。

ものすごく話がそれた。

ジョギングを始めた。
減量のためじゃない。筋肉のためだ。
筋肉を温め、ほぐすために俺は走る。
いわば、俺にとってジョギングは、メインが筋トレでだとすれば、
単なる前菜にすぎない。いや、食前酒程度のものかもしれない。
たいしたことじゃないんだ。
効果的な筋トレのための準備にすぎない。

なんていいながら、実は最近は走っていない。
足を痛めたのだ。
フットサルの最中に、左足首をやっちまった。
これで俺のジーコジャパン入りがまたひとつ遠くなった。
明日病院へ行くことになっている。
ちょっぴり不安だ。
もしギブス着用なんてことになれば、
俺の夏は、いや、俺と俺の筋肉との夏が、
セルジオ越後の突き出た腹みてえに、
しまらねえことになっちまう。
そんなのはまっぴらごめんさ。
ロナウジーニョの真っ黒な顔に映える突き出た歯のごとく、
輝かしいものにしたいと心から思う。

筋肉のことならまだまだ書けるが、
いつもいつも長く書きすぎるので、
今回はこのへんにしておきたい。
ではまた。

yujing

投稿者 hospital : 2005年07月06日 16:09