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2005年12月20日

性分

植松君のいう一途な友人というのは、僕のことである。
少し照れくさいが、言われて気づくものである。

その美容室のことだが、毎度髪の毛を切った後、さっぱりしすぎた自分の顔を見てまず思うことは「このばばあ殺したい」である。
おい、その眉毛、ありえなくない?
「眉毛そるね」
と善意の気持ちから彼女は切り出す。
僕はいつも切実に断りたく思うのだけど、「この人善意だわ」と思うと、阻めない何かがある。
善意を阻んではいけない。
だからこそ、善人はたちが悪いともいえるのだが。

結果ソリッド感溢れる眉毛なのである。
小学生が削りすぎた鉛筆みたいな眉毛なのである。
しかも、使い込んで削りこんだ、超短い鉛筆みたいな眉毛だ。

そして、あり得ない髪型がオンザ眉毛に出現する。
「私、こんなに不細工でしたっけ?」
と聞きたくなるような顔だ。
「はい」
鏡がそう、答える。

自信満々の美容師の先生が、僕の背後にいるし、自信満々で会計へと進もうとするので、僕は彼女の言い値を払うのだ。
レジスターを起動させない場合がやけに多い。
「脱税じゃん」
心の底から叫びたい。
「怪しいじゃん。このばばあ」
そう思うわけだ。

「息子がストレートで慶応にはいって・・・」

彼女に息子の影がない。
明らかに母子のみ。
ちょきちょきちょき・・・
はさみの音とともに語られる彼女の人生。
それが、私を惹きつけてはなさないのか。

あり得ない顔のまま生活をすごす。
3ヶ月くらいすると、やっとみられた顔になるのだが、ちょっと前髪が目にはいってくるようなかんじになるので(そもそもバランス感覚に乏しい髪型になってしまうのだ、やけに襟足がながくなったりするのだ)その時にはばっさり自分で自分の前髪を、よっぱらった勢いで切るのである。
一直線がオンザ眉毛に出現する。

今も、その髪型である。
「ばつげーむ?」
親しい友人に、そう問われたこともある。
「けっこう好評なんだよ」
もっとも親しい友人にそう嘘をついたこともある。
彼はその嘘を見抜いただろうか。

思えば、10年間、その繰り返しのような気がする。

一言で言えば腐れ縁。
昔から、僕は、なかなか動かない人間のような気がする。
変化が嫌いなのだろうか?
中華料理、麺龍に通い始めたら、そこばかりだった。
まーぼーとは今もつきあいがある。
まったく謎な男である。
「韓国政府からお呼びがかかっているのだが、ずっと逃げ続けている、けれどもいつか韓国にいかなくてはならない、年収は8000万くらいだけど、やだ」
まったく、よく分からない男なのである。

miyamoto

投稿者 hospital : 2005年12月20日 22:55