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2006年06月04日

何かおかしいけど、おかしくない

中国には偽物があふれている。
お金にしても、受け取るたびに太陽にかざしたり、隅のほうを指でゴシゴシこすって
偽物かどうか確かめなくてはならない。
洋服にしても、ひどいことに薬にまで偽物がある。
何十万もする顔のシミを取る手術をして、使った薬剤が全然関係のない安い薬剤だったということがわかり、それを顔の中に注射してるものだから、後に顔がメチャクチャになってしまったりする女性もいる。
街を歩いていて、頻繁に顔や色んな部分が変形している人を見かけるのはそういうことも関係しているのではないかと思う。

偽物というのは本当にすごい。
店の内装にしても、そもそもデザイン的なものなんて世界中、真似であふれてるわけだけど、中国の場合、なんとなく真似ではなく、偽物という気がする。
これは不思議なことだ。
人にも偽物があって、地球が四角くなっても信用してはいけない人間が山ほどいる。
これは中国に限らないのかもしれないけれど、中国人は本当に中国人だと近頃ため息が出るほど思う。

偽物に囲まれていて、思うことは、
人を騙してはいけないということだ。
これは小さい頃から言われていたことだけど、
「は?なんで?」
と長いこと思っていた。
正直、最近になるまで
「別に騙したっていいじゃん」
と思っていた。

でも、人を騙すというのは恐ろしいことだと近頃わかってきた。
騙すということで、その話の中のどこかのネジが外れてしまう。
小さくてわからないようなことでも、どこかおかしいという気持ちは必ず人に残る。
人の直感というのは恐ろしいほど正確なのだ。
人の直観は「何かおかしい」と一度感覚するとそれを覚えているようだ。
そして、それはどんどんと心に積もっていく。
何か良くわからないんだけど、気持ち悪い人。
良い人なんだけど、なんだか気持ち悪い人。というのがあなたの傍にはいないだろうか。
そういうのは考えてもわからない。
理屈は間違えるけれど、直感は間違えないのである。

とうわけで、一年半、積もりに積もった「何かおかしい」が
近頃毛穴から溢れ始めている。
頼むぜ、中国。という、もう諦めに近い気持ちを感じている。

しかし、それでも、オレは中国にしかいられない気がする。
人というのは不思議である。
自分がいるべきところかどうかというのも直感が決めてくれる。
「何か違う」という気持ちがある場所にはいられない。
いられるけれど、自分は失ってしまう。

時代である。
とにかく近頃時代を感じてしょうがない。
時代が時代を作るのである。
しっかり目を開けて、揺るがず歩かなくてはいけない。
物事には理由がある。
だから素晴らしいのだと思う。
偽物にもその人に偽者を作らせた理由があるのである。
中国にいて素晴らしいと思うことは、
その理由を辿っていくと
結局、最後に「生活」に辿りつく事である。
そんな感覚が街に溢れていることである。

新聞を読んでいたら、
『あなたはなぜ仕事をするのですか?』
という質問を色んな中国人にした。という記事があった。
そして、
100人聞いた中で、「お金」と答えた人が一人もいなかったと書いてあった。
ほとんど全員が「家族」と答えたという。
この話は中国にいないと良くわからないのかもしれない。
ただ、「お金」と答えることが少しもおかしくない場所で
みんなが意地でもそう答えないということがなんだか中国の素晴らしい所のような気がした。

さあ。
今日はかなり真面目に書いてしまった。
気が済んだので寝ようと思う。
オヤスミ。
愛する人達。

uematsu

投稿者 hospital : 2006年06月04日 23:55