2007年12月29日

どうぞ言って下さい

年々冬が暖かくなっている。
地球温暖化には意外と敏感な男ウエマツ40匹です。
冬はどうして寒いのだろうか。
そんなどうでも良いことをロングコートを風になびかせ考えながら
相変わらずヘッドホーンをつけて私は歩いているのです。
人は時に大失敗をしてしまう。
私は大失敗を5年に1度くらいしてきた気がする。
小さな失敗は忘れてしまうが、一番困るのが中間の失敗である。
私は今日、中間の失敗をした。
メールを間違えて違う人に送ってしまったのである。
これは大した内容でなければ大したことないが
内容が内容だと大変なことになる。
皆さんも1度や2度経験したことがあるのではないだろうか。
私は失敗をしたとき、それを面白おかしく忘れてしまおうと努めることがあるが
失敗は失敗で、全然面白くないのである。
忘れらない。

さて。
中国にも1月1日はある。
しかし、中国では旧暦の正月を正月として祝うため、
元旦というのはほとんど平凡な休日でしかない。
天皇誕生日くらいのインパクトしかないのである。
こんなことを書いて右翼の人に反発を受けないだろうかとチラッと考えてしまった。
右翼の人間は意外と近くにいる。
私の身近にも最近いることを発見した。
しかも、彼はクリスチャンである。
髪は坊主。ちょび髭。全身筋肉。もちろんホモである。
とにかく驚くような人は驚くほど近くにいるものである。

話が飛んでしまった。
皆さん、ウエマツ君がどのようにお正月を過ごすか興味津々だと思うので
皆さんにご紹介しちゃいまちゅ!どぴゅ!

しかし。である。
お正月というのは雰囲気が大事であって、何をするかは重要ではない。
「コタツにミカン」という使い古された言葉が黄金の国ジャポンにはあったが、
コタツもミカンもないチャイナに住んでいると、
コタツとミカンが途方もなく懐かしく感じられる。
ミカンくらいあるぞ!とチャイナ族の人たちに文句を言われそうであるが
どうぞ言ってください。受け入れます。
と最近は寛大な心を持てるようになった。
これを成熟と言うのである。

明日の気温は1℃~5℃らしい。
今年の冬で一番寒い。
この際、-10℃くらいいってください。受け入れます。
とメールを間違えて送ってしまった男ウエマツ30匹は思うのです。

uematsu

投稿者 hospital : 22:39

2006年07月29日

茹で蛙

今日も雨が降っている。
近頃、毎日雨が降っている。

先日、日本に一週間ほど帰ってまた中国へ戻ってきた。
どういうわけか、今回も多くの友人に会わずに帰ってきた。
というよりも、たった一人、
近頃頭の中で『伊豆一、ブリーフとワークシャツが似合う男』と呼んでいる男とだけ会って話した。
この宮本という男は近頃、結婚もしたが、それらしさをまったく感じさせず、
気に入っているのかどうか、自社のユニフォームをいつでもどんな時でも着ている。
「最近、洋服全然興味なくて」
彼は、目を輝かせて、そして鋭い目をしてそう言う。
一般的に30前後の男がこういうことを言う場合、
昔よりも明らかに肩の力も抜けて垢抜けていなければいけないのだが、
彼の場合、
「ほんとにそんな感じだね」
としか言葉の返しようがないのである。

しかし、おそらく寝る時ですら着ているであろうそのワークシャツを着て香港にも現れ、
はたまた、伊豆のちょっとした料亭にも現れ、
「いやあ、楽しいよ」
が近頃の口癖になりつつあるこの男と私との関係は少しずつ昔とは変化してきた。

兄も子供が生まれた。
赤ん坊なんて猿とハーゲンダッツを足したような物だ、と常日頃から思っていた私であったが、
今では1週間に一度のペースで兄が送ってくるその子の写真を
しっかり特別フォルダに収め、毎日見ている。
赤ん坊というのはなんて可愛いんだろう。
そして、なんで、「他の家の子供より20倍は可愛い」と思ってしまうのだろうか。
親でもないのに親バカになりつつある。

そして、先日、中国に戻ってくる前の日、横浜に住む兄のところへ行き、その子に会ってきた。
写真ではずっと見ていたが、実際見るのは初めてだった。
どう接してよいか分からず、猫なで声で理由もなく名前を呼ぶことも私のロック精神が許さず
ただただ、にらみつけるのが最大の私の愛情表現であった。
結局、その子は泣き出した。
そして、私がその子を抱き上げた時には
兄の妻の言葉を借りると、「こんな苦しそうな顔したのを始めて見た」という顔で泣き始め、
結局10秒くらいしか抱くことはできなかった。

しかし、ドクドクと伝わってくる心臓の音と、得体の知れない温もりに、
赤ん坊に対する「猿とハーゲンダッツ観」を変更せざるを得ないことを知らされた。
わざわざ定義する必要はないけれど、
あえて定義し直すなら、
赤ん坊は、「毛の生えたハーゲンダッツ」と言って良いだろう。
本当は素直にもっと可愛いことを言ってあげたいが、
私のロック精神は、悲しいことに伊豆の山奥で作られたものであり、
あと10年は赤面ロック道を突き進むしかないのである。

時代は変わる。
私は、今回、日本に久しぶりに帰り、確信した。
日本は病んでいる。
ゆっくりとゆっくりと破滅へ向かっているならまだしも、
急速に破滅へ向かっている。
その上、表面上の時間はゆっくりと流れている。
たぶん、将来、日本に残るのは頭の悪い人と怠け者だけだと思う。
そうならないためにも、自分の道をしっかりと見つめ、真っ直ぐに歩かなくてはいけないと思う。

uematsu

投稿者 hospital : 15:53

2006年06月14日

飛べる日

2002年のワールドカップを見ていたのは千葉だった。
友人と汗をかきながらガリガリ君を食べ、色々な国を応援し、試合が終わると近所のソバ屋へカレーを食べに行った。
当時、自分では気づいていなかったのだけど、オレはソバ屋でソバを頼んだことがなかったらしい。
へそが曲がっていたのかもしれない。

先日、ミヤムが遊びに来たこともあって、香港でワールドカップを見ていた。
香港でワールドカップ。
きっと4年前の自分に
「4年後お前香港でワールドカップ見てるぜ」
と伝えたら、
「うそ!なんで?どうして?」
と驚いたと思う。
ついに一線を越えて、マフィアか何かに関わってしまったのだろうと静かに確信していたと思う。
それもまあいいかと静かに納得していたと思う。
当時、何でも納得しすぎだったと今思う。

今回、ミヤムと久しぶりに(と言ってもしょっちゅう会ってるけど)会って、やっぱり人は根本的には変わらないんだなあと思った。
自分で変わったと思ってワクワクする部分というのは人から見たら大したものではないのだと思う。
でも、自分で気づいていないようなこと、本質がほんの少し蝕まれてしまったような人と会うと、突然他人のように思えてしまう。
今までそういう人に何人か会ったことがある。

ミヤムはそういう面で、1gも変わっていなかった。
一カ月おきに(酒がらみで)変わっていたメガネも今回は珍しく変わっていなかった。
正直言って「ああウザイなあ」と何度も思った。
でも、ミヤムと2泊3日、香港や深センで話していてとても暖かい気持ちになった。
暖かいというか暑いというか蒸し暑いというかウザイと言うかとにかくそのすべてだったと思う。

少し話がずれるけれど、
男友達というのは25歳を超えたら、1日以上一緒に居てはいけないと思う。
半年に一回、3時間くらいがちょうどいいと思う。
久しぶりに会い、最初の5秒で太ってないか、ファッションセンスが更に悪質になっていないか確認する。
そして、最初の5分で、魂が変わってないかどうか確認する。
それが済んだら、残りの3時間で表面的な流れを追えばいいのだ。
そして、3時間話して「良い友達って素晴らしい」と確信できたら本当に素晴らしいと思う。

人には歩むべき尊い道がある。

ミヤムがくれた松下幸之助先生の本に書いてあった言葉です。
今ならこの言葉を素直に受け入れることができる。
人は自分の道しか歩けない。
他人の道も歩けるけど、その時点でもう自分ではない。
その人に理解できるのは、自分が今何も理解していないということだけなのだ。

とにかく、オレはジーコジャパンのふがいなさに腹が立った。
髪型も全員冴えない大学生みたいだし、サッカー自体も何かを自分で決定しようという気持ちがゼロだった。
サッカーに関してはサッカー通にとやかく言われると更に腹が立つのでこの辺にしたい。
オレは「サッカーと株に関して一言あります」という人間が死ぬほど嫌いだ。
結婚式の引き出物がバーニーズだったりする人間には火をつけたいタイプだ。

日記はなるべくロマンチックでありたいけれど、今日はすこし乾いた日記を書いてしまった。
久しぶりに「傷だらけの天使」を見た。

『飛ぼうと思えば飛ぶんだぜ』

表紙にそう書いてあった。
そう。この映画はそういう映画だった。
4年前のことをいっぺんに思い出した。
飛び始める前と、飛び始めた後では、この言葉の持つ力は随分変わってくる。
無敵艦隊スペインの無敵の意味も昔のように深く考えなくなったこととも少し関係しているはずだ。

ところでどうしてラウルが途中出場なのか。
オレは、はっきり言って新人の名前も顔も知らない。
4年前のスター選手が今もスター選手でないと納得できない。
ラウルは今もスター選手なのだろうか。
ロナウドが何も動いていない気がするのは気のせいだろうか。

uematsu

投稿者 hospital : 23:37

2006年06月04日

何かおかしいけど、おかしくない

中国には偽物があふれている。
お金にしても、受け取るたびに太陽にかざしたり、隅のほうを指でゴシゴシこすって
偽物かどうか確かめなくてはならない。
洋服にしても、ひどいことに薬にまで偽物がある。
何十万もする顔のシミを取る手術をして、使った薬剤が全然関係のない安い薬剤だったということがわかり、それを顔の中に注射してるものだから、後に顔がメチャクチャになってしまったりする女性もいる。
街を歩いていて、頻繁に顔や色んな部分が変形している人を見かけるのはそういうことも関係しているのではないかと思う。

偽物というのは本当にすごい。
店の内装にしても、そもそもデザイン的なものなんて世界中、真似であふれてるわけだけど、中国の場合、なんとなく真似ではなく、偽物という気がする。
これは不思議なことだ。
人にも偽物があって、地球が四角くなっても信用してはいけない人間が山ほどいる。
これは中国に限らないのかもしれないけれど、中国人は本当に中国人だと近頃ため息が出るほど思う。

偽物に囲まれていて、思うことは、
人を騙してはいけないということだ。
これは小さい頃から言われていたことだけど、
「は?なんで?」
と長いこと思っていた。
正直、最近になるまで
「別に騙したっていいじゃん」
と思っていた。

でも、人を騙すというのは恐ろしいことだと近頃わかってきた。
騙すということで、その話の中のどこかのネジが外れてしまう。
小さくてわからないようなことでも、どこかおかしいという気持ちは必ず人に残る。
人の直感というのは恐ろしいほど正確なのだ。
人の直観は「何かおかしい」と一度感覚するとそれを覚えているようだ。
そして、それはどんどんと心に積もっていく。
何か良くわからないんだけど、気持ち悪い人。
良い人なんだけど、なんだか気持ち悪い人。というのがあなたの傍にはいないだろうか。
そういうのは考えてもわからない。
理屈は間違えるけれど、直感は間違えないのである。

とうわけで、一年半、積もりに積もった「何かおかしい」が
近頃毛穴から溢れ始めている。
頼むぜ、中国。という、もう諦めに近い気持ちを感じている。

しかし、それでも、オレは中国にしかいられない気がする。
人というのは不思議である。
自分がいるべきところかどうかというのも直感が決めてくれる。
「何か違う」という気持ちがある場所にはいられない。
いられるけれど、自分は失ってしまう。

時代である。
とにかく近頃時代を感じてしょうがない。
時代が時代を作るのである。
しっかり目を開けて、揺るがず歩かなくてはいけない。
物事には理由がある。
だから素晴らしいのだと思う。
偽物にもその人に偽者を作らせた理由があるのである。
中国にいて素晴らしいと思うことは、
その理由を辿っていくと
結局、最後に「生活」に辿りつく事である。
そんな感覚が街に溢れていることである。

新聞を読んでいたら、
『あなたはなぜ仕事をするのですか?』
という質問を色んな中国人にした。という記事があった。
そして、
100人聞いた中で、「お金」と答えた人が一人もいなかったと書いてあった。
ほとんど全員が「家族」と答えたという。
この話は中国にいないと良くわからないのかもしれない。
ただ、「お金」と答えることが少しもおかしくない場所で
みんなが意地でもそう答えないということがなんだか中国の素晴らしい所のような気がした。

さあ。
今日はかなり真面目に書いてしまった。
気が済んだので寝ようと思う。
オヤスミ。
愛する人達。

uematsu

投稿者 hospital : 23:55

2006年04月25日

文化都市、深セン

さて。
世界の最先端中国から今日もテレパシーを使って日記を書いています。

近頃、というか生まれてからずっと「最近調子いいかもなぁ」と思う。
こういう気持ちは毎日変わってしまうけど、今日は気温が丁度良かったので気持ちが良い。

大事なのはスピリット。

カートコバーン先輩が口をすっぱくしていつも言っていた。
今始めて気づいたけど、もう少しでオレはコバーン先輩より年上になってしまう。
28になったらタメ口でもいいだろうか。
コバーンのやろう。このやろ。このこの~。

大事なのはスピリットだなぁと今日つくづく思った。
バスと言うのはどういうわけか私を集中させる。
緊張させる。そしてリラックスさせる。
大事なのはモノそのものではない。
スピリットなのだ。
こういうことはある日、そう思った本人でなくては興奮できない言葉である。
しかし、小生は今日再びそう強く心に抱いたのです。
いつからだろう。
20歳を過ぎた辺りから、スピリットの上にかぶさるものばかりに目も心も奪われるようになってしまった。
そして今私は再び目を覚ました。

ところで、中国の女性は夏になるとすごく薄いズボンを履くため、
パンツが思いっきり透けている。
これは正直言ってオレはなんと言うかすごく嬉しい。
パンツを見て何が嬉しいの?と言われることもあるが、嬉しいものは嬉しい。
男ならそうだ。
そして、いや、ここまでにしておこう。
オレはパンツなんてパンツとしか思っていない。
ただのパンツだ。
しかし、今日決定的なパンツを目撃してしまったことを書くべきなのかどうか。

とにかく色んな部分に文化レベルは現れるということを私は言いたいのです。
成熟社会に生きることと成長社会に生きることはまったく違うことです。
物事やっぱり秩序だっているなぁと今、不完全な中国の都市を見ていて始めて教えられました。
そんなこと昔から言われていたことなのに、
オレは自分である日、「そうだよなぁ」と気づかないと決して納得できない。
人はそうあるべきだ。
自分の中にあるもの、それが何か見つけることが大事だ。
後のことは外からやってくる。

大事なのはスピリット。
ちなみにニルヴァーナと同じくらい良いバンドでワイパーズというのがある。
これはすごいことです。
だってニルヴァーナと同じくらい良いんですから。
もともとカートコバーンが愛してやまなかったバンドだからまあ当たり前といえば当たり前なんだけど
これを聞いていると
「ロックっていいな。スピリットっていいな」
と思います。
大事なのは愛です勇気です。

先ほどのパンツの話について書きます。
勇気を出して。
今日、Tバックを履いてる女がいて、それが思いっきり透けてたんです。
別に注意してみてたわけじゃないんですが、目の前を臆せず歩いてるものですから、
気づかずに入られなかったんです。
一体何なんでしょうか。
透けないためのTバックは透けてしまった場合、普通のパンツの百倍の効果を発揮します。

しかし、中国の女は非常に強気なので、
「透けてない」
と堂々と言い張りそうです。
だから透けてるってと、食い下がっても「透けてない」と言い張るに違いありません。

さあ。
ポックンはお風呂に入るであります。
そして、10時から始まる「お信」を見なくてはいけません。
今、お信は姑に苛められています。
僕が守ってあげなくてはいけないのです。

uematsu

投稿者 hospital : 22:28

2006年04月12日

お信は病院へ行っちゃうんだ

今、中国では「お信」が放映されている。
前回、「白い巨頭」をやって日本のドラマも小さなブームになった。
でも、やっぱり韓国ドラマがぶっちぎりの一位である。
この間はタイのドラマもやっていて、これは本当にぶっちぎりでバカバカしくて面白かった。

さて、勢いよく書き始めようと思ったものの、あまり勢いが出てこない。
「お信」について今後の人生で意見することはないと思うので、ここで一言言っておきたい。

オレは泉ピン子を見ると本当に悲しくなる。

お信役がてっきり泉ピン子だと思っていたのに、そうじゃなかったし、
ナマズみたいな顔をしてるし。

勢いが出ない理由は、なんだか俺の知らないうちに、みんな色々変化してしまったからである。
最近、風の便りでミヤムが結婚したという噂を聞いた。
たぶん、嘘だと思うけど、みんな本当らしく言っている。
「永遠のチェリーボーイ」という名を欲しいままにしていた彼はどこへ行ってしまったのか。
似合わないディーゼルをこよなく愛している彼はどこへ行ってしまったのか。

そして、ユージン。
日本にいるらしい。
しかも東京の郊外に暮らしているらしい。
東京の郊外というのは薬剤師が住むところであって、ホスピタラーが住んで良いところではないのに。

なんて悪口を書いてしまうのも、ひとえに寂しいからだと思う。
寂しいと認めた事はないけれど、寂しいという可能性もあるという可能性について少し考えてみた今日の午後でした。

チャイナは暑い。
これはもう文化が暑いとか、人柄が暑いとかではなく(人柄は本当にゴキブリのように暑いけれど(良い意味で))
本当に気温が暑い。
チャイナというより、深センが暑いのだ。
もう30℃を超えている。
よく知られていないのだけど、深センは沖縄より南にあるのだ。
ちなみに香港もそうだ。
マカオは暑そうというイメージがあるのに、お隣の香港はそこまで暑くないんじゃないかというイメージがある。

ところで、チャイナについて、
「チャイナってさー。っていうかチャイナピープルさー。プライド高すぎない?」
などと口にすると大抵のチャイナアダルトたちは口を尖らして、というか口を大きく開いて、
「深センが悪いんだ。オレの生まれたところはみんな素晴らしい人々だ」
と言う。
ほぼ全員そうだ。
かといって、今度はこっちから深センの悪いところを挙げると
「中国はすばらしい」
という内容のことをマシンガンのようにまくしたてる。

愛国心というのは本当にあるのである。
オレは本当に日本なんて琵琶湖に沈んでも良いと思っているし、
曙が総理大臣になっても良いと思っている。
いや、近頃、自分が生まれた国に責任を持たなくてはいけないという気持ちもある。
ただし、琵琶湖に沈むなら悔いはない。

時代は変わっていく。
社会も変われば、もっと身近な友達達の生活も変わっていく。
たまに、そういったことをどう受け取るべきか戸惑うことがある。
しかし、オレは中国に一年半いて思った。
人は居るべき所にいなくてはいけない。
具体的な場所ではなく、心象風景でも良い。
人は自分が居るべき所にいなくては、自分の価値を失う。
先日、友人にそんな話しをしていたら、
「まだ価値ないから大丈夫だよ」
と励まされたか、そういう問題ではない。

まあいい。
近頃、耳が痛い。
そこらじゅう痛い。
中国にいると、指が取れたりでもしない限り、病院に行こうという気がしなくある。
医者が「白い悪魔」と呼ばれているというせいもあるけど、
なんだかピクセル数が少ない景色の中で暮らしていると、
何とかなるだろう。首はまだ付いてるし。という気持ちが芽生えてくる。
前向きに歩くことはすばらしいことだ。
そして、人は自分が歩むべき道の上でしか前向きに歩けないと最近強く思う。

愛する友人が映画の道に進んだとき、
正直、そんな不安定な道で大丈夫だろうかという気持ちがなかったわけではない。
でも、今ならそれで良かったんだと言える。
別のあまり愛してもいない友人が、世界を放浪したりして、ストーカーまがいのことをしたりし、
職を転々とした挙句、
「オレ、文を書くのが好きだった」
と言って、出版社にバイトに行ったとき、
いつまでそんなこと言ってんだと思ったけど、今ならそのまま行けよ頑張れよと言いたい気がする。
もちろん、責任はもてないけれど。

本当に耳が痛い。
さっきは強気なことを書いたけど、正直少し心配だ。
明日も痛かったら病院へ行くんだ。ポックンは。
病院へ行っちゃうんだ。ポックンは。

uematsu

投稿者 hospital : 23:54

2006年02月12日

そこにピラティスがあったから

近頃、常にイライラしている気がする。
良くないことだと思いながらも、イライラしてしまう。
それと関係があったのか最近体操をするようになった。
あの渡辺真理奈の「ピラティス道」というのをみんなは知っているだろうか。

何ヶ月か前、アマゾンで本を探していた所、
どういうわけか、渡辺真理奈がVの字になって静止している写真がトップページにあった。
気になってそこをクリックしてみると
「渡辺真理奈 ピラティス道」
と書いてあって、そこにはレオタードを着た渡辺真理奈がやはり本当にVの字になって静止していた。
Vの字になって静止してよい人間と、良くない人間がいるとしたら
渡辺真理奈は後者になるのではないだろうか。

そのピラティス道に今、自分も踏み入ろうとしている。
いや、踏み入ってしまった。
そもそもピラティス道って何と思う人のためにちょっと説明すると、
ヨガのようなものだと思う。
ちょっとした体操だ。
柔軟体操と筋肉トレーニングを混ぜた感じと言ったらほぼあっているはずだ。

ヨガでも良かったのだけど、頭の中に
「渡辺真理奈 ピラティス道」
がこびりついてしまって、いざ体操をしようと思ったときに、ヨガではなくピラティスを選んでしまった。
実際、体操をすると心が落ち着いて、あまりイライラしなくなる。
イライラするというのはどちらにしてもあまり良いことではないので
できればなくしたい。

先日、旧正月で会社が休みなこともあって、少し日本に帰った。
色んな人に会うとまた寂しくなるので、一人前髪がそろっている友人と
太っている上にメガネをかけている友人にしか連絡しなかった。
そして、その太っているメガネの友人に関しては、彼の電話番号をうっかりメモするのを忘れ、
帰っても連絡できず、結局会わずにまた中国へ戻ってきてしまった。
すべて電子社会のせいだ。

一年ちょっとたって日本に帰り、また中国へ戻ってきた。
必然的に、これからもう新米とは言ってられないという気持ちが芽生えてきた。
言葉もある程度話せるようになって、
「え?わかんないよ・・」なんて武蔵丸のようなオトボケな態度はもう通用しないというか
したくないと思うようになった。
「え、わからないす。自分切腹するッす」
ぐらいの覚悟で行きたい。
わからなくてはいけないのだ。

話がそれるが、近頃、深夜特急にはまっている。
沢木耕太郎のあれだ。
第一巻が「香港・マカオ」から始まっているため、読んでみたくなった。
そして、読み始めてみると香港はやはり香港という感じで自分達が行った時の感想と近かった。
しかし、問題はマカオだった。
マカオへは行ったことがない。
ギャンブルがあるらしいということくらいしか知らずに読み始めてみると
ギャンブルしかないらしいということがわかった。
そして、ギャンブルなんて全然興味ないと思っていたのに
読み終わった頃には、
「ギャンブルをやりにマカオへ行こう」
と決心していた。
今月末、マカオでアメリカンドリームをつかもうと思う。

一歩一歩歩くのが大事だなあと思う。
電車に乗るときも、誰かに譲って少し止まってしまうと中国では乗り損ねてしまうこともある。
誰かに譲りながらも少しずつ歩を進めなければいけない。
道がないと思っても少しずつ前に進んでいると意外にあっけなく道を見つけられることもある。

沢木耕太郎はマカオは死んだような街だったと言っている。
学生時代、総武線沿いに住んでいたので、死んだような街には馴染みが深い。
自転車で行こうと思う。

uematsu

投稿者 hospital : 19:10

2006年01月01日

そして新年

年明けは小さな安旅館の一室だった。

大晦日で宴会があり、オレも行った。
中国では人に勧められたお酒は絶対に飲まなければいけないとまではいかないけど
そうした方が良いという雰囲気がある。
オレはまったく酒が飲めないのに、上機嫌でたくさん飲んでしまった。
白酒という透明の酒をたくさん飲んだ。
そもそも大勢の中に一人の日本人なので
たくさんの人が「よう、日本人」と乾杯を求めてくるのだ。
求められたら答えてあげようと、頑張ってしまった。

2時間後、俺は三人の若者に抱きかかえられて深センの夜の街を歩いていた。
街頭の光がかすんでいる。
というか、指がうごかなくなって、ETのような手の形になったまま固まっていた。
これはまずいというか、なんだか気持ち悪くなり、もう片方のETの手で強引に指を開かせた。

途中水を飲んで良くなったかと思ったらまた急激に頭が真っ白になり、
手足がしびれ、とうとう歩けなくなった。
次の瞬間、俺は病院のベッドに寝ていて、点滴をしていた。
体がぶるぶる震えて、上司の太っちょの気のいい男が点滴の針が外れないように抑えていた。
そのせいかその部分がものすごく痛くて、
「この野郎、痛いじゃないか」とおぼろげに思っていた。

医者が何度も何度も血圧を測っていた。
俺は酒をほとんど飲まないので、こういう状況は本当に初めてで
もしかしたら当たり前のことなのかもしれないけど、俺にとって大変異常なことであった。
「深センで働く27歳の若者、大晦日、中国人上司に白酒をたくさん飲まされ死亡」
という新聞の見出しがはっきりと見えた。
これはきっと靖国神社問題よりも大きな問題になるに違いないとまでは思わなかったけど、
とにかく本気で怖くなった。
医者が俺に色々聞いてくる。
答えたくないので黙っていると、別の若者が「彼は外国人だ」と医者に伝えた。
医者は「韓国人か」と尋ね、「日本人だ」と友人が答え、「そうか」と医者は納得した。
「じゃあ通訳をしてくれ」と医者は続けたが、
みんな日本語を話せないので、くすくすと笑った。
「俺が通訳しよう」と急にちょっと元気が出たような気がしたけど、
考えてみれば俺が最初から素直に答えればよかったのだと気づいた。

とにかく、しきりに血圧を測るのでほんとに怖くて、
「ダイジョブ?やばいの?」
と空ろな目で何度も聞いた。
すると、医者を含め、周りにいた5,6人の同僚が
「没問題!」
と言うので、余計に心配になった。

ああ、急性アルコール中毒で死亡というのは格好悪すぎると真剣に考えてるうちに寝てしまった。
2時間ほど点滴をして、目が覚めるともう12時だった。
かなり良くなって、「ああ死ななくてすんだ」と本当に嬉しかった。
そして、体を支えられながらさあ家に帰ろうと思った瞬間、急激にまた気持ち悪くなり、
結局、近くの旅館へ連れて行かれ、一晩そこで寝ることになった。
気持ち悪いだけで、体はしびれていなかったので、みんな安心して帰った。

12時を過ぎて、新年のメールがいくつか着て、ああ年を越えたのだとわかった。
机の上にはラーメンがあった。
気をきかせて買っておいてくれたらしい。
オレは本当に感激した。
食べ物の恨みはすごいというけど、食べ物の感謝もすごい。
中国って良い国。中国人ってすばらしい。
これをみんなに伝えたい。

そして、その昔、上野でミヤムと飲んでいた時、
バッチシ酔っ払ってフラフラなミヤムを送りもせず、上野駅で
「大丈夫?大丈夫だよね。気をつけて帰ってね」
と笑顔で見送った自分をなんとひどい人間なのかと思った。
これからはしっかり介抱しようと思う。

と、長々と書いてしまったけど、基本的に中国人は怒りやすいけれど情がすごく深くて
仲間達の関係をすごく大切にする。
お金も持ってないのに、仲間のためならどんどん使う。
「ありがとう」などと言おうものなら怒る。
「身内に礼を言うやつがあるか」というほとんど仁義の世界なのである。
そんなこんなでそれが愛国心にもつながり、靖国問題にもつながるのではないのではないかと思う。

この一年で一番思ったことは

親しき仲に礼儀はいらない。

ということだ。
いや、それはあったほうがいいでしょう、とどこかの社長も言っていたけど
本当になくていいんじゃないのかなと思った。
礼儀によって守られる物より、手に入れられない物の方が多いのではないかと思った。

いま、すごくロードオブザリングが見たい。
全部、いっぺんに見たい。
あと、一週間ほどオレは一人なのだ。
昔のようにビデオをいっぱい借りてカルピスを飲みながら映画を見たい。
誰にも邪魔されない。
電話がかかって来ようものなら、照れもせず
「ごめん、今、外なんだ」
と言う。
映画の中の主人公が外にいるなら、それを見ている俺だって外にいるのだ。

でも、嘘は良くないなと思う。

さあ。2005年は本当に良い年だった。
超クールで大切な年になった。
これから先、俺は走り続けることにした。
もう走れないような気がしていたのに、
「まだ始まってもいなかった」
とキッズリターンは思った。

みんなも良い年を。
親しき仲に礼儀はいらない。
金なら貸してくれ。

uematsu

投稿者 hospital : 17:37

2005年12月22日

淀川の氾濫

もうすぐクリスマスである。
正直言うと少し寂しいのである。
年末のこのうらびれた雰囲気は千葉も中国も同じだと思う。

ところで、ミヤムの一直線の前髪の話だが、
「実は好評なんだよ」と嘘をつかれた友人というのはオレのことだ。
今まで本当だと思っていた。
ミヤムに、「何でその髪型なの?」と聞いたのは何年前だろう。
3年位前だっただろうか。2年前かもしれない。
妙にその時のことを覚えている。
二人で渋谷駅前の歩道橋を渡って目黒の方へ歩いていたような気がする。

ミヤムは「いや、結構好評なんだよ」とすました顔をして言っていた。
かれこれ15年近くの付き合いになってきてようやくわかってきたけど、
ミヤムがすました顔をしている時は、もしかしたら騙されている時だったのかもしれない。

あの時、歩道橋の上で、「こういう髪型にすると、格好付けなくて良い」というようなことを
言っていたような気がする。
冗談みたいな見た目をしてる以上、冗談みたいに元気よく行くしかないじゃないかということだと受け取った。

そして、こないだ香港で会った時、ミヤムは
「オレ、これから自分のことモデルだと思うことにした」と言っていた。
「かっこつけなきゃダメだ」と。
たしかに、香港へ行くとそんな気がする。
みんな正々堂々オシャレしてる気がして、なんだかいいなぁとオレも思った。

とにかく、今日はミヤムの日記を読んでそんなことを思い出して嬉しくなった。
帰りのバスでニルヴァーナを聞いていた。
もう100回目くらい言った気がするけど
やっぱりニルヴァーナが一番だ。

シンプルっていうのはすばらしいと思う。
そして、伝統的でもあるというのはなんだか落ち着く。
いつまでも残るものを目指すべきだと思う。
今はそういう時代じゃないと思うときもあるけど、
ニルヴァーナを聞いてると思う。
良いものは良いのだ。

理由は要らない。脱いじまえ。

そう思って何年か前、道路で服を脱ぎ、写真をとってホームページで更新していた。
物事には理由があるけど、時にすべて忘れて飛んでみよう。
結果がすべてを語ってくれる。

ジャストの撮影が終わった後、いつもとてもスガスガしい気持ちだった。
いつか中国でもジャストをしたくなる時が来るのかもしれない。
寒くなると脱ぎたくなる。

時代は皮膚呼吸だ。

少し興奮してきたのでこの辺でやめようと思う。

年末はにぎやかでやっぱり楽しい。

uematsu

投稿者 hospital : 21:40

2005年12月18日

日曜日の夜

近頃、髪の毛を自分で切るようになった。

中国に来てから何回か床屋へ行ったけど、
どんなに注意しても、その度にしっかり刈り上げられるから
しょうがなく自分で切るようになった。

今日、髪を切りながら高校の時よく行っていた美容院のことをふと思い出した。
ちょっと変わったおばさんが一人で経営している美容院で、
それは白い家だった。
通っていた高校の辺りはほとんど田んぼと小さな商店くらいしかなかったので
その白い家は少しその場所に合わないような気がした。
そのおばさんはその家に自分の母親と二人で住んでいるようだった。
そして、昼間はその家の一角で美容院として開業していた。

どういうわけか、その美容院へ通うようになって、
どういうわけか、ものすごくその美容院が気に入ってしまった。
たぶん、あのオバサンが、髪を切る技術に熱中していたからじゃないかと思う。
そして、少し変わったポリシーのようなものを持っていたからだと思う。
それがだんだん、おかしな雰囲気を帯びたものに変わってきたのだけど
それに気づいたのは、もう大学に通い始めて、その美容院へ行かなくなってからだった。

当時、よく一緒にその美容院へ行っていた友人の一人が今もその美容院に通い続けている。
この間、彼と会った時に、
「そろそろ違うところ行けばいいのに。あのオバサンおかしいでしょ」
と言ったのだけど、彼はどうも変えるつもりはないらしい。
「まあたまにしか行かないし」
と言っていた。
けれど、何年か前も同じ質問をした時、彼は
「一度通い始めた所を変えるのが嫌だ」と、そんな内容のことを言っていた気がする。
彼もそのオバサンに負けずとても変わった人だけど、
そういう一途な部分を持っている。
今日、お風呂で自分の髪を切ってシャワーで流している時に、
「だからいいんだよなぁ」
としみじみ思った。

どうもそういう思い出が心の中に残っていて、
最近、一度通い始めた所には足しげく通うようになった。
毎朝、会社に着く前に、小さなパン屋に寄ってそこでパンを買っている。
お昼には会社の近くのCD屋へ毎日行ってその後は本屋へ行く。
このCD屋は、すごく小さな店だけど、どういうわけか本物のCDが安く売っている。
本当に本物なのかとずっと疑っていたけど、どう見ても聴いても本物にしか思えなかった。
だけど、日本の3分の1くらいの値段で売っているので
どうしてだろうとずっと考えていた。
最近、それがサンプル品であることがわかった。
日本やヨーロッパのサンプル品を安く買い取ってくるらしい。

そして、この本屋もすごく小さな店だけど、建築の本専門の店で、
どういうわけか日本の建築雑誌やヨーロッパの建築雑誌まで売っている。
中国の本は売っていない。
そして、この本も日本より安い。
ちょくちょく買うようになったら、それに合わせて最近値段が上がってきたような気がする。
だけど、ここの店員もすごくいい人達なので毎日通ってたまには買うようにしている。

それとは別に、たまに会社に直接ダンボールをかついて本を売りに来る男がいる。
どう考えてもアル中のような目をした男が
「ハロー」と言って突然現れてダンボールの中から建築の本を取り出す。
これも、ヨーロッパや日本の本だ。
基本的に建築の本は高い。
けど、この本はだいたい日本の5分の一くらいの値段だ。
しかし、疑いの目で眺めてみたらこれは偽物だということがわかった。
偽物と言ってもしっかり真剣にコピーしてあるので安ければいいという気がする。
「すごいね。まったく一緒だよ」
とその男に言うと、彼は
「そうだろう。まったく一緒だろう」
と誇らしげに言った。
考えてみると、本の偽物って一体何なんだろうという気がしてきた。

どっちにしても安いものにはそれなりの理由があると最近やっとわかってきた。
ほんとに物事にはしっかり理由があると最近思う。

年末なのにどうも年末という気がしない。
オレは一人の正月が結構好きだ。
今年はそうなりそうだ。

uematsu

投稿者 hospital : 23:43

2005年12月11日

さちこ、社会派になろう

社会派になろう。
選挙へも行こう。

近頃、俺はそんなことを考えている。

なぜこんなことになったかを辿っていくと、
もしかしたら、娯楽がないからじゃないかと思う。
隠居した老人がやたらと社会情勢に詳しくなっていくのと同じことだ。

だって中国DVD借りれる所ないしさ。
買っても借りるのと同じくらい安いけどさ、日本語字幕ないしさ。
「何言ってんの、勉強しなさい」とか言われても、休む時はドデーンと字幕読みながらチャーリーズエンジェルみたいな映画見たいしさ。

とブーたれた日曜日なのでした。

この2週間。私の周りは少し辛い状況になっているのですが、詳しくは書けません。
そんなこともあって、この2週間、週末になると私は家に閉じこもるしか術がないのであります。
私は、本を読みました。
今日読んだ本は、「大人たちの失敗」櫻井よしこ著
です。
大人たちの失敗というのはなんだか素晴らしいタイトルのような気がしました。
内容は社会情勢のことで、そもそもこの著者はあの有名なアナウンサーです。
表紙では手をお腹の辺りで組んださちこ(←櫻井よしこ)が微笑んでいます。
髪の毛は、ありえないほどにセットアップされ、ナイアガラの滝が逆さに流れたような髪形をしています。

さち子は厳しく日本情勢を批判します。
もっと真面目で教科書通りのような事を言うのかと思ったら、
さち子はしっかり芯の通った強い主張をするのです。
「すごいなさち子」
僕は小学校の時の目立たなかった同級生と30歳になって再会したかのように
そうつぶやきたくなりましたが、さち子はもう50歳くらいのようです。

北朝鮮との関係のこと、中国との関係のこと、ゆとり教育のこと、最近のサイコ系の犯罪のこと、働くということ。
さち子が取り上げるテーマはすごく真面目なものでした。
それでも興味を持って真剣に読みました。

私は最近、責任ということについて考えるようになりました。
自分の言った言葉、行動、それには責任を持たなくてはいけない。
それによって、信頼を得も失いもするからです。

「3分の2が嘘」であったこれまでの私の人生を悔いてはいません。
情けない生き方をしてきたと思う部分もありますが、正直に生きてきたとは思います。

ところで、先日、全裸で歩いている男を見ました。
朝、バスに乗って会社へ向かう途中です。
その男は、なんの恥ずかし気もなく全裸で歩いていました。
さすがに中国でも全裸で歩いている男はそうそういません。
と言ってもこの一年で3人見かけましたが。
しかもその一人は草むらに寝転がって自慰行為をしていました。

久しぶりにソニックユースを聴きたくなりました。

今日は少し憂鬱な一日でありました。

uematsu

投稿者 hospital : 20:57

2005年12月04日

湯気の出た午後

近頃、私はすごい。

植松です。

近頃の私と来たら、さかのぼること半年前、環境に目覚めた。
環境に関して、1年前の私は恥ずかしながら「地球など滅びて上等」程度の知識しか持ち合わせておりませんでした。
しかし、私はある一冊の本をきっかけに環境に目覚めたのでありました。
その本はイギリスのある建築家による都市に関する本でした。
この本と来たら訳者が悪いのか訳のさっぱりわからない代物でした。
しかし、この本を読んで私は
「なんてわかりにくい本なんだろう」という感想と共に、
「地球は大事に使われた末に滅びなくてはいけない」と感じたのであります。

そしてさかのぼること2,3ヶ月前。
場所は香港、時は札幌、時代は西日暮里でありました。
あの日、私は日本の生んだ最後のメガネ侍こと宮本ミツヤと香港観光という名の香港における観光をしておりました。
そこにあったのは、エンターテイメントとビジネスと生活が優先順位のあいまいなままごちゃ混ぜになった都市のエネルギーそのものでありました。

そこで私は当時、気になり始めていた「政治」について考えざるを得なかったのです。

さて、私はこの1年、中国において、野蛮な中国人を山ほど見て来ました。
奴らは誤解を恐れずに言えば、猿であります。
もちろん、良い意味であります。
万が一、これを読んでいる奇特な中国人の方がおられましても怒らないで頂きたい。
パンを投げる、レンガを投げる、年端もいかない幼女を、まるで甲子園球場の良くわかりませんが、
とにかく投げる投げる、
というのは嘘であります。

投げはしませんが、彼らはよく怒り、よく笑いよく食べ、そしてまた怒りまくる人達でありました。

それを見ていて思いました。

これは私が見てこなかった1960年代の日本なのではないかと。
ものすごいスピードでできていくものすごい大きさのビル。
半年前まで何もなかった場所に、新たな中心地が作られ、それまで中心地だった場所に目に見える影響を与えていく。
私は始めて街ができていく様を見たのであります。

アチキは、ハンケチを親知らずでかみ締めながら
「リアル。超リアル!」
と叫ばずにいられませんでした。

そして、この街を作り上げる主である政府、そして経済に私の関心が移っていったのは自然の流れといえましょう。

さて。

この辺で熱を冷ましたい。
今日は洗濯をしなくてはいけないのだけどどうも気が進まない。
ヤケになって忠雄安藤の本を読み始めたのがいけなかった。
「人生どっちに転がってもおかしくない。ならば闘って自分の目指すこと、信じることを貫き通せばいいのだ」
と世界の忠雄は言う。
戦後最後の単細胞植松ツベルクリン反応はこの言葉に見事に反応し、
熱覚めやらぬまま、グリーンに書き始めてしまったので
こんな勢い任せなことを書いてしまったのであります。

でも、やっぱり忠雄ちゃんはいい。
それに本当に中国は日本の昔の姿を感じさせてくれるような気がする。
メンズノンノを抱えて農道を全力疾走していた僕を一から鍛えなおしてくれたような気がする。

とにかく一歩一歩元気に行こう。

そして、洗濯をし、夕飯をどうにかしなくてはいけない。

uematsu

投稿者 hospital : 14:29

2005年10月14日

香港の向こう側

もうすぐ中国へ来て1年になる。
長かったとも思うし、あっという間だとも思う。
思い出す時によって印象はすっかり変わってしまう。

ミヤムが遊びに来た。
といってもミヤムも忙しくて香港で2泊2日という短い期間だった。
香港は良い街だと思った。
深センの隣の街だけど船に乗らなくてはいけないしパスポートも必要なので
オレも結局数えるほどしか行っていない。
二人で香港を観光した。

場所はどこでも良かったけど、
香港はちょうど良い場所だったと思う。
元気があって小さくて外国で。


月曜日、ミヤムが日本に帰って今週はあっという間に過ぎた。
明日はまた休み。
今日帰り支度をしていると、上司に「ヨーロッパへいったことがあるか」と聞かれた。
中国人は外国へ行くための手続きがとても面倒なため、
留学や出張以外ではめったに行かない。
旅行でちょっと行くというのはものすごくめずらしいのだ。
なのでその辺、日本人に対してやっかみがある。
とはいうものの堂々と「あります」と答えた。
一瞬間をおいて「そうかそうか」と言って彼は笑った。

彼は更に間をおいて「来年、社員旅行で日本へ行って、植松に案内してもらおう」
と冗談気味に言った。
それを聞いた声の高いヒステリー気味の同僚が「日本へ行っても面白くない」とつぶやいた。
頭にきた。

帰りのバスで久しぶりにペイブメントのクルーキッドレインを聴いていた。
しばらく聴いていなかった。
こっちへ来て1ヶ月くらいの時によく聴いていたけどそれ以来まったく聴いていなかった。
この先どうしようかと少し考えて気持ちが重くなった。
中国へ来て良かったけれど、やらなくてはいけないことはまだまだたくさんある。
どこにいても不安だろうし、日本にいたらもっと不安だっただろうけど。

ミヤムと過ごした香港の数日間
昔に戻ったような気もしたし、どこにも戻ってなくて新しい場所にいるような気もした。
九州男児なので(違うけど)あまり多くは書かないことにする。
ただすごく嬉しかった。
香港はすごく可愛らしい街だった。
二人の味方だった。

次にミヤムが来る時、もう少し前に進んでいたいと思う。
きっとミヤムもそう思ってると思う。

前だったらここに書かずに散文に書いていたのかもしれない。
心が揺れにくくなったことに関係してるに違いない。

uematsu

投稿者 hospital : 21:31

2005年09月09日

大雨に降られて

私の知らない間に、二人のホスピタラーが異国で楽しく過ごしていた。
正直言ってすごく寂しい。
三人の中で一番ニューヨークが似合うはずなのに。
今日はどういうわけか一人称が私になってしまう。

私は毎日バスに乗って通勤してるわけだけど、このバスがいつ乗ってもすごく混んでいる。
そして運よくイスに座れたとしても、中国の男達は座っている人の上に座る。
あまりにふてぶてしくて、本当に人に見えない時がある。
目は昆虫だ。
あんまりひどいことを書くと中国人に誤解される。

だけど、人の上に座ったり股間を擦り付けて虫の目をされると、
万年穏やかな私も頭の中は「殺す」の二文字でいっぱいになる。
女性の場合はもちろん上に座ろうが股間を擦り付けようがかまわない。
大いにやってくれと思う。
だけど、中年の労働階級のオバサンだとやはり私は「殺す」と思ってしまう。
ただ彼らの良い部分は、
良い部分は、
良い部分を書こうとしたけれど見当たらない。

さて。
近頃またCD熱と洋服熱が沸騰している。
どこへ行ったって好きなものを好きなのだ。
今日はCKの黒いズボンを買った。
建築家として黒いズボンをそろそろ履かなくてはいけないと思っていたのだ。
そもそも最近オレの服は全部CKだ。
中国人はCKを「カルバンクライン」とは呼ばない。
「シーケー」と呼ぶ。
とにかくおしゃれな服はCK以外にないので、選ぶ余地がなくCKを着ている。
だけど、良いブランドはやっぱり良いなぁと最近ほのぼのと思う。

ジェフバックリーの「グレイス」を買った。
こんなに素晴らしいアルバムだと思わなかった。
今までいくらアマゾンに勧められても買わなかったのだけど、
これも、中国ではジェフバックリーとマイケルジャクソンしか選ぶ余地がなかったから買った。
そしてすごく良かった。
泣きそうになった。
これって本当に人が作れるものなんだろうかと心から思った。
麻薬のせいなんだろうか。
人の想像力を超えているというか、
人が自分の想像をここまで形にして外に出すことができるものかと思った。

今日はキュアーの一番新しいアルバムを買った。
これもガンズがキュアーしか選ぶ余地がなかったから買った。
これもなかなか良かった。
あのへんちくりんな髪形をした太った男(ボーカル)の声はすごい。
ああ、音楽は才能だと最近つくづく思う。
人には色んな才能がある。

近頃散文を書いていない。
日本語がずいぶん下手になってきた気がする。
この日記にしても、なんだか書いていてぎこちない部分がある。
それでもいい。
良くないけどしょうがないのだ。

帰り道。
突然大雨が振り出した。
タクシーを捕まえて行き先を告げるとまったく反対方向に走り出した。
もうこういうことにも慣れた。
オレはベテランロックンローラーのように
「あんだどこへ行くつもりだ」と尋ねると
男は一瞬黙り、そのあとベチャクチャと早口で何か言った。
オレはベテランソムリエのように
「そうですか」と微笑んだ。
わかっているふりをすることにも慣れた。
とにかく家には着いた。

中国は何とかなる国なのかもしれないと近頃思う。
なんともならない事件もチラホラ起こる。
会社の近くで誘拐された二人の若い女の子は
顔と胸に「売女1号2号」と刺青で彫られて道路に投げ出された。
会社の近くの銀行で金を下ろした女は刺されて死んだ。
犯人はその女の夫に2万円渡されてその女を殺したのだ。
2万円で人を殺してしまうほど貧乏な人もいるし、
月給何百万ももらっている人もたくさんいる。

今日は私は一体何を書きたかったんだろう。
AC/DCのアルバムを買ったことも書きたかった。
アルバム名は「ハイウェイトゥーザヘル」
すごく良かった。
中国にはピンバックなんて売ってない。
ニューオーダーだって売ってない。
だけどボブディランとボブマーリーは売ってるのだ。
ニルヴァーナとパールジャムは売ってるのだ。
かゆい所に手が届くようなCDは売ってないし、CDじゃなくてもそんなものはない。
かゆい所などないようだ。
かゆいどころか腐って感覚がなくなっているのかもしれない。
そんなふうにも思わせる国だ。

うん。歯を磨いて今日はぐっすり寝よう。

uematsu

投稿者 hospital : 22:03

2005年07月08日

自分、センチメンタルな筋肉があるってこと、知ってるッす

つらい時期があってもあきらめてはいけない。

近頃そう思う。
胸を張っていえるほどつらいことはなかったけれど俺にも人並みに
悲しくつらい時期はあった。
俺にとってつらい時期とは、具体的なことよりも、先がまったく見えないという時期であった。
長い学生時代は、社会的地位もなし、金もなし、あるのは時間と心にぽっかり空いてしまった浅く平凡な穴だけなのだ。

だから俺ときたら音楽ばかり聴いて、映画ばかり見ていた。
人付き合いも勉強も未来のことも夢の中のことのようだった。
この先何もないんだぜなんて前向きに考えていた。

時に良い風が吹いて背中を押してくれることがある。
これは運としか言いようがない。
何か思い切って一歩歩いてみたら、新しい風が吹いている時もあるのだ。
俺にとってそれは中国へ来ることだった。

オラ、思うです。
今日、the whoのアルバムを買ったですよ。
偽者じゃねえっす。
中国全部偽者かって言うとそうじゃねえのもあるッす。
会社の友人に「これは本物だ」って言ったら彼は
「なぜわかる?」と言って信じようとしない。
中国に本物のCDなどあるわけがないと彼は思っているのだ。
「ジャップが夢見てやがる」とまでは行かないけれど
それに近い感情が彼の心にあったに違いない。

だけど、自分わかるですよ。
CDすっごく愛して生きてきたっすから。
わかるっすよ。
なんとなくだって確信できるっすよ。
それが遠回りをした人間の強みかもしれないって今思ってみたりもするっすよ。

金曜の夜ッす。
サタデーナイトフィーバーッす。
水曜と木曜、香港行ったッすよ。
出張っす。
これ自慢ッすけど鼻につかないで欲しいッす。
一人の男が酒も飲まずセンチメンタルになって言っちまった自慢ッす。
微笑んで聞き流してやるのが温かい心を持った大人のルールッす。

さあ。
今日はゆっくり寝るッす。
なんだか今日はすごく安心した気分っす。

筋トレするッす。
センチメンタルな男が筋トレしたら何になるかあなた知ってますか?

レッチリになるっすよ。

俺達ホスピタル3人これからレッチリになるッす。
レッドホットチリホスピっす。

uematsu

投稿者 hospital : 23:18

2005年07月04日

星の形とそれができた理由

人はなぜ怒るのでありましょうか。

今、私、植松サノバビッチファイチングバタフライは怒っている。
頭皮から湯気が出るほど怒っている。

理由を簡単に説明しよう。
約束をブッチされたのだ。
ブッチという言葉に疎い人のために説明すると
「約束をブッチされた」とは、「約束が破られた」ということだ。
夕飯を一緒に食べようという約束に過ぎないのだけど
「用事ができた」という理由でブッチされるとすごく頭にくる。
その用事を説明しろよ。とバスの中で携帯メールを眺めながら、植松26歳サラリーマン金太郎は思った。
大人としての最低限のルールではないだろうか。
ブッチしたっていい。
人には人それぞれ事情がある。
それをいちいち怒るような幼い俺ではない。
でも、「家庭の事情で」だとか「仕事の用で」とか一言入れるべきだ。
簡単なことでいいのだ。
大まかにまとめた理由でかまわないのだ。
あんまり詳しく、「小さい頃、おじいちゃんに性的なイタズラを受けて、そのトラウマをお父さんに穿り返された所を彼に見つかったの。だから今日一緒にご飯食べられない」なんて言われてももちろん困る。
細かくなくていい。
だけど一言、理由を書くべきなのだ。

私、植松サラリーマン銀之助は今、忙しいのだ。
今日なんて残業しようかなモードだったのだ。

いや、そんなことは関係ない。

怒りは突然冷める。

怒ってはいけない。
怒る時、怒らなくてはいけないけど、怒りの切れ目が重要だ。
後腐れなく怒ろうじゃないか。
「オレあの時怒ったぜ。」なんて砂浜でガッツポーズをしながら思い出せるような怒り方をしようじゃないか。

人はたまに色んなことを思い出す。
ふと、先日、「ホスピタルはなぜ始まったんだっけ」と考えた。
ミヤムが言い始めたような気がするんだけど、なんでだったかなぁとおぼろげに考えていた。
今日、その理由がわかった。
やっぱり物事にはしっかり理由と順序があるのだ。
それは素晴らしいことなのだ。

サーストンムーア・ナイアガラバタフライ先生はこう言った。

いや、「あなたが美しいと思うものは何ですか?」と聞かれてこう答えた。

物の形とそれができた理由。

あなたよ。
たまにこの言葉を思い出して感動すべきだ。
あなたが車を走らせるその道路も、彼女のつけマツゲも、すべて出来上がるまでの理由があるのだ。

「用事ができて」なんて一言で済まして良い物か。
理由を説明しなくてはいけないのだ。
植松サーストンツベルクリン反応は理由さえわかれば納得できるのだ。

それだけ言いたかったのだ。

ああ、オレは今、ものすごくミヤムに会いたい。
本当さ。

uematsu

投稿者 hospital : 21:20

横浜セクシー筋肉

ミヤムと時同じくして、オレも今筋肉に夢中だ。
うん。やっぱり「筋肉に夢中」と書くと不思議な気持ちになる。
すごく心地よい気持ちになる。

ところで、筋肉に限らず「夢の中」という気持ちはなかなか大事なものだと思う。
なぜかといわれるとなかなか困るのだけど
少しくらい夢見心地な部分があったほうが楽しいと俺は思う。
俺はずっと言いたかった。
「社会は厳しくない」と。
そして今胸を張って言える。

いや、言えない。
大人になると断言をするのはなかなか難しくなってくるものなのだろうか。
だけど「デブは犯罪だ」とは胸を張って言える。
こういうことは深く考えないようにしたい。

週末、海へ行った。
海はいい。
中国の海は熱海みたいな変な海の家とか売店がなく
山と海と砂浜しかない。
これは、「俺とあんたと横浜だけさ」という言葉にすごく似ているのではないだろうか。
だけど、やっぱり熱海もいい。
セクシーなギャルはいるし。
本当にそれだけだけど、それだけで熱海の方が上だと思ってしまう。
それだけでもいい。
人として生まれたならできるだけセクシーな方がいい。

これから少しずつセクシーに関して書いていきたいと思う。
これは今も結論が出ない問題なので、
少しずつ焦らず書いていこうと思う。
今日は遅くなったので寝ようと思う。
ボブディランを聞いて寝よう。

uematsu

投稿者 hospital : 02:07

2005年04月23日

蒸し暑い夜

中国へ来てから何度目の土曜日だろうか。
今までで一番憂鬱でノンビリした土曜日だった気がする。

今、ユージンのトラボルタ監督の思い出話を読んで感動した。
オレも思い出話を書きたいところだけど、田舎少年まっしぐらな人生を送ってきたオレには
話したいような思い出話がそうそう見つからない。

深センでは今、デモが盛んで、色々な野蛮なニュースを聞く。
高校生の時から、自分のことを「本来アメリカで生まれるはずだった人間」と思っているため、
別に日本を嫌われても悲しくはない。
「どこの国だ」と聞かれて、「韓国人です」と答えることにも抵抗はない。
しかし、こんなにも根が深い恨みを中国人みんなが持っているということに少し驚いた。
会社の気の知れた中国人でさえ、やはり少しはそういう部分があるようなことをポロリとこぼしたりする。

近頃、日本の建築技術を知らなければいけないと思い、
日本から日経アーキテクチャーを取り寄せている。
「建てちまえ!」という勢いで建て続ける中国で、時代音痴になることが怖くなったのだ。
その中に、30代前半で世界で活躍中の建築家たちのことが書かれていた。
どうもこういう話は、長い学生生活を送って、「オレは一体何なんでしょうか」と思い続けながら映画を見続けていた人間にはあまり面白い話ではない。
経歴を見てみると皆、大学卒業後、有名企業や、有名建築家の下で働き、独立。
となっている。
そのくせ、影響を受けた建築家の欄に、「特になし」とすかして書いてやがったりするもんだから
オレだったら胸を張って「安藤忠雄」と答えてやる。と聞かれもいないのに考えたりした。

そんな中、一人、「大学卒業後、独立。」というシンプルな経歴を持つ人がいた。
写真を見てみると、坊主頭でニコニコ笑っていて、建物もすっきりしていて綺麗だ。
しかも、卒業後と独立の間には6年の空白期間がある。
彼は卒業後、6年間、北海道の実家にこもり、「建築とは何か」と考え続けたらしい。
どうも、こういう「根本系」の人が坊主頭にたどり着く道のりのことを思うと悲しくなる。
だけど、少し嬉しかった。

ともかく、色々感じながらもノンビリ会社へ行き、ノンビリ地下鉄に乗って帰ってきた。
休日なので特に出勤する必要もなかったけど、
親しい人が出張で遠くへ行っているため、寂しくて出勤することにした。
デモの影響でバスは決行することが多く、近頃地下鉄に乗るようになった。
地下鉄にはなぜかヨーロッパやアメリカの人が多く乗っている。
地下鉄は落ち着くのだろうか。
街中であまり見かけないのに、地下鉄で見かけるが少し不思議だ。

ベックの新作が好きだ。
まるでB面トラック集のような軽い印象を受けたけど、すごく好きだ。
オレもベックが好きだ。
昔、ルーザーのプロモーションビデオを見て、度肝を抜かれて以来、ベック先輩が大好きだった。
あれは浪人時代。
オレは「ルーザー」と胸に大きく書かれたTシャツを雑誌か街中かで見かけ、欲しくて欲しくてたまらなかった。
どうも見つからないため、自分で作ろうとしたところ、母親に「お願いだからやめて」と止められた。
浪人している息子が「負け犬」と胸に書かれたTシャツを着るのはやっぱり悲しかったようだ。

そろそろお風呂に入り、その後、筋トレをしなくてはいけない。
中国で生きぬくためには筋肉が必要と考え、近頃、筋トレをしている。
信じた道をあるくだけだ。
たまに信じない道も歩いたりするだけだ。
良い所にたどり着いて欲しいと願うだけだ。

「ハウルの動く城」を見た。
なぜかDVDになって1、2ヶ月前から発売されている。
キムタクの声がすごく良かった。
ベックの新作を聞いたときと同じ気持ちになった。
なんだか気持ちよかった。

uematsu

投稿者 hospital : 23:07

2005年03月29日

春がない

深センには春がない。
中国ではそういう地域が多いらしい。

会社の窓から灰色の空を眺めながら
やっぱり中国人が白黒はっきりしてるのは、春と秋がないせいではないだろうかと考えた。
今日は中国に来て初めて空が青かった。
横にいた会社の知人に「日本みたいな空だ」と言ったところ、
西安から来ている彼も「西安みたいな空だ」と言って、しばらく二人は無言になった。

言葉がはっきり話せなくても心は通じる。
日本語でも、「ピザが好きだ」とか「ボブディランはかっこいい」とか「熱が出た」とか
その程度のことしか話せないせいかもしれない。
相手のことをいい奴だと思ったら、知らないうちに心は通じてるような気がする。

話は戻って、窓の前で彼と二人で黙った後、
オレはどうしても、「空はどこでも一緒だね」と言いたくなった。
もちろんロマンチックな気持ちになったわけではない。
なんとなく、この言葉を言ってみたいと思ったのだ。
そして、思い切って満面の笑みでそう言ってみた所
思いっきり笑われた。
中国も日本も大差はないのだ。

やりたいことはやるべきだ。
オレは今心からそう思う。
ジョッシュ先輩が言っていた愛すべきロックの言葉を久しぶりに思い出した。

「そこにタバコがあるなら吸え。
そこに酒があるなら飲め。
やりたいことがあるなら迷わずやれ。
朝起きて気分が悪かったら

気にするな」

今朝、会社へ行く前に急にこの言葉を思い出して、
少しもこの言葉が色あせていないことが嬉しかった。

朝、バスの中から海が見える。
それがすごく嬉しい。
でも、CDウォークマンが壊れそうなことがすごく悲しい。
というか心配。
中国って物が壊れやすい。
これは、すごく恐ろしいことだ。
理由はわからないけど、物が傷みやすい。
それはきっと物に限ったことではないのだと思う。

とにかくオレはロックンローラーだから張り切って頑張ろうと思う。
やりたいことをやるだけさ。

uematsu

投稿者 hospital : 22:53

2005年03月20日

石の上の3年

3月20日はホスピタルが始まった日だ。
ちょうど3年間やったことになる。
一体何を考えてこんなに頑張れたんだろう。

石の上にも3年という言葉をヤケに信じている俺は
3年散文を書き続けることで素晴らしい力を身につけられると信じていた。
実際良い部分はあったのかどうかはともかく
3年だあと思うと嬉しい。

物事がうまく行かない時に気持ちを落ち着かせる方法は
その物事をうまく行かせる以外にないのではないかと思う。
気の持ち方で変わるのは気でしかないのだ。

俺も風邪をひいた。
風邪をひくといつも心の中でくるりの東京を歌ってしまう。
あのメガネの歌詞や歌は憎たらしいけどたまに感動する。

最近、背がたかくてヤケにきっちりした背広を着ていて
お坊ちゃま君が大人になって少しまともになって働き始めましたみたいな男によく会う。
もちろん中国人だ。
もしかしたら韓国人だ。
彼のメガネはなぜだかすごく癇に障る。
休日は真っ白い短パンをはいてテニスラケットを持っていたりする。

風邪はいやだ。
「一に睡眠、二に水分、三四はなくて五に薬」
と昔、家の近所の病院で言われたことがある。
この医者はすごく太っていて、首にいくつもイボがあって
「風邪をひきました」
なんてこっちから言ってしまうと
「それは私が判断することだよ」
なんて言い返してくるほどのひねくれ者だった。
山奥に末期老人の施設を作ったりしていたらしい。
若い美人の愛人がいるという話も聞いたことがあった。
風邪をひくと風邪にまつわるどうでもいいことをどんどん思い出す。

喉が痛いけどタバコを吸おう。
そしてボブディランを聞いて寝るんだ。
ニールヤングだっていい。
とにかく良い気分になりたくてしょうがないんだ。
一歩一歩頑張ろう。
3年前よりよっぽどマシだ。

uematsu

投稿者 hospital : 00:51

2005年02月06日

モー娘矢口と白い巨塔

MSNのトップページに
「モー娘矢口リーダー初仕事」と書いてあるのを発見した。
いつの間にリーダーになったんだろう。

この前、ミヤムが中国に来たときに、
「最近、モー娘人気ないんだよ」と言っていたことを思い出す。
こんなことを書くと、ミヤムがそのことで落ち込んでいるようだけど
そんなことはもちろんない。
書けば書くほど誤解を呼びそうだけど
ミヤムは「モー娘大好き」な人間ではない。
言葉は難しい。
書けば書くほど、ミヤムがモー娘大好きな危ない大人のように聞こえてくる。
とにかく「そうじゃない」ということを今、俺は伝えたい。
ミヤムは、モー娘なんてどうだっていいという口調で、ふと思い出したように言ったのだ。
だから、ミヤムはモーニング娘が今、人気をなくしていることに
それほど心の中で比重を置いているということではないのだ。

中国は旧正月前でずいぶんにぎやかだ。
いつもにぎやかで怒りっぽい人たちが、更ににぎやかで
この時ぞとばかりに、家族団らんし始めた。
最近思う。
中国に住んでいる中国人は多い。

旧正月の休みに入り、
人の家に招待されたりすることも多くなった。
日本よりもそのへんの付き合いが盛んな気がする。
いくら外国人が多い深センと言えど、
やはり、家族の人たちは得体の知れない日本人をものめずらしそうに眺める。
同じような顔しているのに、やっぱり外国人は外国人なのだ。

先日、「息子が日本語を勉強してて」と言って紹介された。
少し話してみると、確かに勉強しているだけあって少し話せる。
彼は、22歳の男だった。
「日本のファッションが好きです」
と言われ、彼の洋服を見てみると、確かに最近の若い日本人のような格好をしている。
その後、
「植松様はファッションに興味がないですか?」
と質問され、少し頭にきた。
そのため、「植松さん」ではなく「植松様」と呼ばれることは、訂正せずにそのままにしておくことにした。

江口洋介が好きだ。
101回目のプロポーズに出ていた頃の江口洋介は好きじゃないけど
最近の江口洋介はすごく良い男だと思う。
なぜこんなことを言うかというと、
「白い巨塔」のDVDを見たのだ。
中国語で「白色巨塔」と書いてあって、気が進まなかったけど
見てみたら面白かった。日本語だし、久しぶりで嬉しかった。

そもそもこのドラマが公開された当時は一度も見たことがなかった。
渋谷駅に大きく「白い巨塔」と書かれて宣伝されていた。
それを見る度に俺は心の中で「白い巨根」と読み替えていた。
下品なようだが、正しい連想だ。
その看板を見た後、小さく「巨根・・」とつぶやくと
隣を歩いていた友人も「俺もそう思った」とつぶやいた。
タバコを吸いたくなるのはこういうことを思い出した時だ。

このドラマを見て思った。
人間関係って複雑だ。

タバコをやめて早3ヶ月。
ベランダでタバコを吸いながら「よくぞ我慢したな」と自分で自分を褒めたくなる。

uematsu

投稿者 hospital : 17:03

2005年01月27日

上を向いて

どういうわけかすごく暑い。
半袖で生活できそうだ。
少し前まで、ダウンが必要だったのに。

ミヤムが中国へ来た。
このことに対して、オレは気持ちの整理ができない。
不思議でしょうがない。
ミヤムが泊まっていたホテルの周辺に、オレは当分近づけないような気がする。
このことに関しては詳しく書かないことにしよう。
とにかく、オレはミヤムがいた数日間で
より中国を中国だと感じた。
自分が今、中国にいて、これからもこの場所にいるのだろうという現実を
骨の内側で感じ取った。

洋服が傷んでいくというのはすごく悲しいことだ。
なんで痛むんだろう。
大好きな洋服はいつだってピッカピカのままでいてくれたら良いのに。
そしたら、オレは、この服がだめになったらどうしようなんて考えなくて済む。
今、洋服がなくなったらオレは、中国でたくさん洋服を買わなくてはいけない。
なんやかんや言っても、新宿よりもたくさん洋服が売ってるはずがない。
もう。新宿大好きだ。
新宿を返してくれ。
靴を買って、ウキウキしながらCDも買って、紀伊国屋へ行って本を買って
そんでもって、洋服は来週にしようなんて考えていた日々を返してくれ。
誰に言ってるんだろう。
自分で決めたことなのに。
オレは大人だから、理不尽に八つ当たりするのはやめよう、
八つ当たるべき人にしかるべき勢いで、八つ当たらなくてはいけないのだ。
ターゲットは4ヶ月前のオレだ。

お前。新宿を返してくれ。

1行で終わった。
気持ちが晴れるどころか、パンとヨーグルトを食べたくなった。

とりあえず一歩一歩行きなさい。
お前よ。
埃っぽくて喉が渇くけど、一歩一歩歩きなさい。
今は先を見なくてよろしい。
頑張ったり休んだりしなさい。
そのうちどこかにたどり着きます。
悪意を持たなければ、それほど悪い方向へは行かないと思われます。
少なくともお前が悪いと思う方向へは行かないでしょう。

わかりましたか。
週末にギターを買いなさい。

uematsu

投稿者 hospital : 14:28

2004年12月30日

角刈りの愛してる

赤道に近い深センの街もどういうわけか寒くなってきた。
この3日間は、急に寒くなって、ダウンを持ってくればよかったとさえ思った。

だけど、白い息が出るわけじゃないし、
温度も10℃くらいらしい。
10℃ってどれくらいなんだか、あまり実感がわかない。
「オレの親父のいとこの姉の夫がパイロットなんだって」
と言われるのと同じくらい、実感が沸かない。

マフラーを買った。
オレは正直、何がなんだかわからない。
年末なのに、年末らしくないのも不思議だし
たまに日本語が聞こえてきて、なんとも情けない気持ちになるのも不思議だ。
若者が嫌いだ。
サラリーマンが好きだ。

もう12月の30日。
中国は、旧暦で正月を祝うので、1月1日は、普通の休日と変わらない。
そして、旧正月は2月頃になるらしい。
旧暦って一体何なんだろう。

旧正月、深センは誰もが実家に帰り、空っぽになってしまうらしい。
深センは金の街で、歴史のない街だ。
それがなんとなく嬉しい。
タクシーもいなくなってしまうらしい。
車もなくなって道路はスカスカになってしまうかもしれない。
そしたら街を好き放題歩きたい。

親しい友達から来たメールの返事を書かずに、日記を書いている。
どうかしてると思う。
けど今、書きたい気持ちを整理しているような気がする。

明日も朝起きて、ヨーグルトを食べよう。
そしたら完璧だ。
オレの朝はそれで充分だ。
今から本を読んで音楽を聴いて寝よう。
そしたらオレの夜は完璧だ。

お風呂なんて大嫌いだ。
洗濯だって大嫌いだ。

中国の歌ってすごく素敵だ。
歌詞がほとんど分からないけど、サビで「愛してる」と言っていることくらいは分かる。
角刈りで「愛してる」と言えるのは、きっと素敵なことに違いない。

uematsu

投稿者 hospital : 00:57

2004年12月16日

悪い気持ちと良い気持ち

DVDを買った。
今回は『魔女の宅急便』を買った。

前回買った『千と千尋の神隠し』は見ることができなかった。
リージョン設定を変えるといいという話を聞いて、試したものの、うまく行かず
今日こそ、と思って、もう一度ジブリ映画を買った。

また映らない。
どうも、こういうことが多い。
昔からそうだ。
オレはDVDが映らないなんて嫌だ。

子供の頃、お金を入れてレバーをひねると、カプセルが出てくる
「ガチャガチャ」と呼ばれる小さな販売機があった。
ある日、目当てのガチャガチャは、どう見ても空っぽだった。
横から覗くと中にカプセルが一つも入っていなかったのだ。
それなのに、オレはお金を入れてレバーを回した。
カプセルは出てこなかった。お金も、もちろん戻ってこなかった。

カプセルは出てこなくてはいけなかったし、DVDも映らなくてはいけなかったのだ。

これは、お金がないのに
ピザやCDを注文してしまう気持ちにも共通している。
痩せたいのに、お菓子を食べ続ける女子高生の気持ちにも似ているし
考えてみれば、色んな所にこれと似た気持ちが潜んでいると思う。

近頃、マイブラッディバレンタインのラブレスが好きだ。
ユージンがすごく好きなこのCD。
今までどうしても好きになれなかったけど、
どういうわけか中国へ持ってきた。
そして、好きになった。
これはすごく前向きな気持ちだ。

これらの気持ちを総合して
今日は気持ち的にはプラスマイナスゼロの一日と呼んでもいいと思う。
そして、現時点で、ゼロなんだから、今から牛乳をコップ一杯飲めば、
今日の前向き度は1点ということになる。

1点だったら0点の方がいいような気がするけど、
これは、ニルヴァーナ好きの男子高校生のような発想の仕方だ。
フェイドアウトするくらいなら燃え尽きた方がマシだぜ!
とは思えない。
時には、フェイドアウトするのも大人らしくて、良い態度なのではないだろうか。
こんな発想をするのは、髪型が石田純一に似ているからだろうか。

きっと一番いいのは早く寝てしまうことではないだろうか。

uematsu

投稿者 hospital : 22:21

2004年12月13日

夜のドライブ

近頃、タクシーに乗るようになった。
中国ではタクシーがすごく安くて、
初乗りが120円くらいで、上乗せ料金も安くて
大体日本の10分の1くらいの値段だ。
だから、どこへ行くときもタクシーに乗る。

気をつけなくてはいけないのは日本人だとバレないようにすることらしい。
バレるとお金をボッタくられたりするそうだ。
なので、オレは行き先だけをクールに告げるようにしている。
あとは、どっしり構える。
何を聞かれても「直走」と答えるようにしている。
まっすぐ行けという意味だ。
オレはロックンローラーなので、たとえ間違った所へたどり着いても
自分の信じる道をまっすぐ行ったのなら、後悔しない。
とは言っても大人なので、
程よくロックに生きていかなくてはいけない。

結果的に、タクシーに乗っていて、日本人に間違えられることはないが、
韓国人に間違えられる。
こないだは運転手に「オレは韓国人が好きだ」と告白された。

後部座席のシートから見える中国の夜景を眺めながら
日本にいる時も大好きだった夜のドライブを思い出した。
オレは大勢で遊ぶのが嫌いだ。
二人っきりで遊ぶほうが好きだ。
真面目な話が好きだ。
ひょっとしたら話そのものより、セクシーでダンディーな相槌が好きだ。
だから夜の二人っきりのドライブが大好きだ。

もうすぐクリスマスだ。
暑くて全然クリスマスムードじゃないけれど、なんとなく楽しい。

夜11時30分、家の近所でタクシーを降りた。
昨日まで必死に飾り付けをしていた巨大クリスマスツリーが
きれいさっぱりなくなっていた。
どういうつもりかわからないけど、
たぶん、途中で面倒になったんだと思う。

今日は、楽しいような寂しいような、少しセンチメンタルな休日でした。

uematsu

投稿者 hospital : 00:54

2004年12月08日

ピンク色の空

CD屋でニルヴァーナのベストとストーンズのベストを発見した!

あわせて300円だ。

中国って全部ベスト版な気がする。

だって派手な歌のが楽しいじゃん!!

という叫びが聞こえてくる気がする。

なぜかジョンフレシナンテの新作も売っていた。

ピンバックが中国へ来る日も近い。と思う。

カートコバーンってほんとにかっこいい。

ストーンズのルビーチュースデイってホントにいい歌だ。

ああ、死ねる。

uematsu

投稿者 hospital : 02:08

2004年12月06日

髪の毛

いったいどうやって髪の毛を切ったらいいんだろう。

中国に来てからのオレはたまにそのことを思い出して少し悩んでいる。
今までは好きなときに行きつけの美容院に電話していけばよかったけど
今は、どこが良い店なのかわからないし
たとえ良い店だとしても、どういう風に切って欲しいか伝えられないような気がする。

いつも髪の毛を切るとき、美容師に
「ロックな感じで、それでいてナチュラルな感じで、かっこよくしてください」
と頼んでいた。
オレはその美容師を心から信用していた。

中国には日本の美容師が多いらしい。
建築家と同じく、日本では美容師も数が多すぎるのだ。
切るチャンスを求めて中国へ来ている人も多いらしい。
なので、そういうところを狙っていこうかと思っているけど
店ごとに「あの・・・日本人美容師いますか?」
と聞いてまわるのはそれなりに覚悟がいりそうだ。
もし、店長が反日系だったらオレは冷たい反応を受けることになる。

ところで、中国へ行くと決めてから
オレは洋服に関してもCDに関しても映画に関しても髪の毛に関しても靴に関しても
今まで好きだったもののほとんどをあきらめる気でいた。
髪の毛はきっと自分で切るようになり、服なんて露店で買った中国風なシャツを着て
ズボンもそれに似たようなズボンで、サンダルを履いて自転車に乗って通勤するに違いない。
と思っていた。
慣れればそれも楽しいはずだと思っていた。

どこで間違ったのか、今も髪の毛をどこで切るか本気で考えている。
昨日見たあの服かなりかっこよかったなぁ、来週買いに行こうと本気で考えている。
宅配ピザサービスが中国にないことだけが救いだ。
だけど、先日、近所の韓国料理屋が宅配サービスをしていることを発見してしまったじゃないか。

あまり余計なことは考えずやるべきことをやろう。
そのうち、いろんなことが冷静に考えられるはずだ。

毎日天気がよくて嬉しい。
洗濯物がばっちり乾くと安心する。

uematsu

投稿者 hospital : 14:14

2004年12月02日

忘れ物

千と千尋の神隠しのDVDを買った。
これを使って、中国語の勉強をしよう。と思った。
ハクが使っている言葉を覚えておけば、
俺もきっと上品でクールな中国語をマスターできるに違いないと思っていた。
この考えは今でも正しいと思っている。

中国ではDVDがすごく安い。
100円くらいで買える。もっと安いところでは50円くらいで買える。
でも、映らないことが多く、俺が買った千と千尋の神隠しも映らなかった。

表紙は千尋が水の中で目を丸くして不思議そうな顔で
口をあけているシーンだ。
きっとラストに近いシーンだと思う。

ウイーンと音を立てながら何もうつさないノートパソコンを眺めながら
その千尋の顔を眺めていたら切なくなってきた。

日本の映画を見たかった。
オレは中国へ来る前、すごくナイーブになっていたと思う。
そんなつもりはなかったけれど、やっぱりなっていたと今は思う。
なぜか日本語のものを持っていきたくないようなそんな気がしていた。
だから、大好きな『風街ロマン』も持って来なかったし、
『傷だらけの天使』のDVDも持って来なかった。
そして、行く前に作った自分のバンドのCDですらオレは持って来なかった。

今になってみて、すごく風街ロマンを聴きたいし、傷だらけの天使を見たいし、
何よりも自分のCDを聴きたい。
なぜ持っていかなかった!と生井ドラムに殺されそうだ。
愛しすぎて持っていけなかった。
生井ドラムはこのページを見ているだろうか。
手紙が届かない。
オレはメールも好きだけど、手紙も好きだ。
アナログでなんだか可愛らしくて大好きだ。

喫茶店に行った。
中国には神保町と同じくらいたくさん喫茶店があるし、
同じくらい素敵だ。
今回行ったところは、中国版アイズワイドシャットみたいな雰囲気だった。
この映画を知っている人はすごく不気味で危ない世界を想像してしまうかもしれないけど
そうではない。健全な喫茶店だ。
だけど、雰囲気が似ていた。
店員は皆、背が高くて、正装していて、意味ありげな顔をしていて、
やたら対応が丁寧で、だけど、間違い犯したら殺しますよ。みたいな目をしていて
一階はやたら狭いのに二階が異常に広くて、客が全くいなくて
なのに手入れが行き届いていて、階段は曲がりくねっていて・・

とにかく。

オレは風邪をひいた。
ボーとしてると気持ちいい。
何か新しいものを覚えるとき、風邪をひいてるくらいがちょうどいいかもなぁと思う。
真剣になりすぎると疲れてしまうし、覚えにくい。

uematsu

投稿者 hospital : 15:36

2004年11月26日

モーターサイクルダイアリー

中国へ来て、初めて散文を書いた。
すごく楽しかったし、気持ちが落ち着いた。

中国へ来る前に『モーターサイクルダイアリー』という映画を見た。
名前はもしかしたら間違ってるかもしれないけど、チェゲバラの若い頃の話だ。
すごくいい映画だったけど
一番感動したのはその映画についての沢木耕太郎の批評だった。

正確な言葉は忘れてしまったけど、
旅に関して、自分が変われるということが大事だという話だった。
何かを見て刺激を受けるとかそういうことではなくて
それ以上に、変われる準備が本人にあるかどうかが大事だという話だったと思う。
かなり違っているけど、俺はそういう風に受け取った。
それがあの時、自分に一番都合の良い解釈だった。

それはどこにいても変わらない。
散文を書くことはその記録のような気がする。
日記にはその日にあった事実を書いて、散文は作り話だけど
散文のほうがその頃の状態を正確に残してくれる。

昔の散文を読むと、自分のこともそうだしミヤムのことも、その頃の状態を思い出して面白い。

今日は嫌なことばかりだった。
嫌なことがあると散文を書きたくなるのはこれから先も当分かわらなそうだ。
一生変わらないだろう。
だから嫌なことは決して嫌なことではない。
俺たちが散文を愛しているのはそれが一番の理由じゃないかと思う。

今日は風呂へ入るのも面倒になってしまった。
明日は休みだし、朝入ろう。
好きな本を読んで、好きな音楽を聴いて寝よう。
それはすごく幸せなことだ。

uematsu

投稿者 hospital : 23:56

2004年11月23日

クルーキッドレイン

今日、新しいビザを申請しに行った。
これから毎月いろんな手続きがありそうで頭が痛い。

役所のような建物の3階まであがり、3階のくせに部屋番号が
201から始まっている不思議な3階のまっすぐな廊下を歩き、
一番奥の部屋まで行った。

俺が知っていたのは
この建物の住所と部屋番号と、それとジャンという名の男に頼め。ということだけだった。
恐る恐るおぼろげな中国語で
「ジャンさんいますか?」
と聞いてみたところ、奥から顔がマイケルチャン(テニスプレイヤー)そっくりの男が出てきた。
スーツの上にアディダスのジャンバーだった。
お前は体育教師かと突っ込みたくなった。

一時間わき腹をマッサージし続けてもまったく笑わないような厳しい目で俺を見た。
とっさにオレは「この男、反日系だ」と判断した。
反日感情はやっぱりあるらしい。最近そのことがわかってきた。
こいつ、二世代前の恨みを俺にぶつけようとしている。
オレは自分が悪いとわかっていることなら素直に謝れる人間だ。
だけど、こんな反日野郎に頭を下げるのは真っ平ごめんだ。
精一杯、「恐ろしい目」をして見返した。

そこから中国語と英語がチャンポンになったハチャメチャな会話が続き、
なんとかビザの申請をすることができた。
1時間以上かかった。2キロくらいやせたはずだ。

そして、「謝謝」と言って席を立とうとすると、チャンのほうから何か声が聞こえた。

マネ

え。なんだろう。マネって聞こえた。なんだろう。
ほんとにドラクエの呪文じゃないかと思った。
だってチャンはうつむいたまま席もたたず、背中から炎のようなオーラを発し続けているのだから。
「マネ」じゃなくて「メラ」だったんじゃないだろうか。
オレは覚悟した。
戦闘体制に入ろうと思った。
金髪だったあの頃を思い出して、ストーンエイジばっかり聴いてたあの頃を思い出して、
今、石田純一みたいな髪型してるけど、昔、金髪だったじゃん!と自分を奮い立たせて。

しかし、チャンは次の瞬間、「ニホンゴデ言うと、オカネ」とつぶやいた。
そうだ。オレはお金を払うのを忘れていた。
胃の底からほっとした。
それ以前にお前日本語話せたのかよ。と思った。
さっき体育教師に見えたとき、小さな声でつぶやかなくて良かった。

というわけで中国での1ヶ月の生活費くらいのお金を取られ、俺のビザ申請は終わった。
まあピザを5回頼んだと思えば安いもんだ。

なんだか嬉しかった。
中国語を覚えてきたこともそうだし、怖そうに見える人が意外にそうじゃなかったり、
少しずつ人種の違いを感じなくなっていく。

帰り道、日本料理屋を発見して入った。
入ると若い女性が
「いらっしゃいませワンシャンハオ!」
と日本語と中国語が合わさった不思議なマクドナルドのような挨拶が聞こえた。
彼女と目が合った。
彼女は確かに俺に救いを求めていた。
アタシをこの牢獄みたいな日本料理屋から連れ出してと言っていた。(目で)

そんなこんなで一日疲れた分、夕ご飯もおいしかった。
だけど、一人だったので幸せ度数は20でした。

店を出ると雨が降っていました。
海賊版DVDの露店のおじさんが慌てていました。
歩道橋の上では乞食がオカネの入ったザルをふっていました。
オレはヘッドホーンを装着しました。
ペイブメントのクルーキッドレインが流れました。

ちょっと慣れてきたなぁと思った一日でした。

uematsu

投稿者 hospital : 20:03

2004年11月22日

小さな新しい出来事

今日はたくさん新しいことをした。
こっちへ来る前に買ったノートパソコンには占い機能がついていて
近頃、その占いを信じることにしている。

しかも、都合の良い占いを信じているので、
今日は3日前の占い「新しいことをしてみよう」を信じてみた。

深センの夜景を眺めた。
きれいだった。
前向きな気持ちばかり出てくることがなんだか嬉しかった。
いつかこの興奮も冷めてしまうだろうか。

中国のCD屋に入った。
世界のビートルズは置いてあるんじゃないかと思い、ワクワクして入ってみたけれど
ボンジョビが限界だった。
中国琴の名盤を買った。
目が見えない人の音楽。
話から察するに俺の頭の中では「中国のボブ・ディラン」になっていた。
新しい出来事だった。

家に帰ってきて聴いてみると、すごく良かった。
聴いていて気持ちが落ち着いてきた。
それだけで充分だと思う。

結局、蛍光灯を買った。
やっぱり部屋は明るいほうがいいと思う。

uematsu

投稿者 hospital : 00:22 | コメント (0)

2004年11月20日

牛乳の味

こっちへ来て2回目の土曜日。
今日は、一人で何かしてみたい。

蛍光灯が欲しい。そして、昼は近所の韓国料理屋で一人で食べてみよう。
どうも部屋が薄暗くて、本を読んだり、中国語の勉強をしていると
5分くらいで、字がどんどん小さくなっていく。
今日、蛍光灯を買わなければ、来週の今頃、俺の目は豆電球ばりにツブラになっていると思う。

近所のデパートは、デパートと呼ぶには少し小さくて、
少しローカルな雰囲気をしているけど、歩いているとなかなか楽しい。
一番心が躍るのは値段がすごく安いことだ。
お金の単位は「元」で大抵13~15かければ日本円になると言われている。
頭の中で掛け算するたびにワクワクする。

そして、いま、この日記を書き終わろうとして
今日一日の予定もすっかり変えてしまおうという気になった。
まず、デパートへ行くのは中止して、今からヘッドホーンを装着して
サージェントペッパーを聴きながらもう少し寝よう。
また目覚めたら次のことを考えよう。
でも、夜は誰かとご飯を食べに行きたい。
せっかくの土曜日を寝て過ごすのはもったいないという考えもあると思う。
けれど、俺の考えは少し違う。
一日の価値は夕飯が充実していればグンと高くなる。
起きていた時間じゃない。
その日の楽しかった時間を、起きていた時間で割ればいいのだ。
それを幸せ度数と呼ぶ。

蛍光灯なんて浪人生じゃあるまいし、俺には必要ない。
目なんて見えれば充分だ。

牛乳は日本と少し味が違うけど、すごくおいしい。
あと3回も飲めば日本の味を忘れてしまうかもしれない。
ただ、俺は牛乳の味以外のことを何一つ忘れる気はありません。

あなたよ。
私は今日もあなたのことを考えています。

Uematsu made in Caina

投稿者 hospital : 11:16 | コメント (0)

2004年11月17日

埃の街

もしかして俺は間違えたのだろうかと、中国の街を歩くたびに思う。
嫌いな街ではないし、人たちも好きだけれど
たまにどうしようもなく心配になる。
あせらないで一歩一歩歩いていこうと思う。
今まで信じてきたことを忘れないようにしたい。

話は少し変わって、あいかわらず新しい靴が欲しい。
こんな気持ちは中国へ着たらすぐに消えてしまうものだと思っていたのに根強くある。
ピザを頼みたい!という気持ちと傷だらけの天使を見たい!
という気持ちがまだ出ていないことが救いなのかもしれない。

成田の本屋で村上春樹の「中国行きのスロウボート」という本を買って
こっちへきてから読みおわった。
初めて村上春樹を読んだ。すごく面白かった。
なぜかすごくyujingのことを思い出した。
散文で村上春樹に関係したものがあったせいもあるけど、主人公がユージンに思えた。

今夜から、大切な人たちにメールを書いていこうと思う。

uematsu made in China

投稿者 hospital : 16:53 | コメント (0)